鵜飼船

文学

 今はもうおばちゃんになっちゃったパフィーちゃん。
 激売れしているときは、奥田民生から、「お前らは鵜飼いの鵜だ、飲まずに吐き出せ」と発破をかけられたとか。

 鵜とは切ないものですね。
 主人から搾取される、資本主義の悪魔を象徴しているような鳥です。

 
むば玉の 闇のうつつの 鵜飼舟 月のさかりや 夢もみるべき   藤原家隆

 「壬二集」玉吟集ともいう)に所収の和歌です。

 闇夜を徹しておこなわれる鵜飼舟。
 鵜飼を渡世とする者たちにとっては、闇こそがこの世の現実なのでしょう。
 月の明るい晩には、やすらかに寝て夢を見ることもあるのでしょうか。

 鵜飼いは春から晩夏にかけて行われ、この季節が終わればいよいよ秋。
 
 そういえば、今日は馬鹿に涼しいですね。
 涼しい雨がぱらついています。
 職場のエアコンはかかっていませんが、それにすら気付かないほど快適です。
 節電だなんだと騒いでいましたが、世は確実に秋に向かっているようです。

百首歌の世界 不遇の中の詩心
中尾 彰男
さんこう社

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