大阪で45歳のホームレス男性が、20代後半と見られる三人組の男に、路上で寝ているところを邪魔だと因縁をつけられ暴行を受けた末、所持金を強奪される、という事件があったことを報道で知りました。
所持金230円。
あまりの額の少なさに涙もでません。
金目当てというより、憂さ晴らしの八つ当たりをしたかったと思われますが、何ともいやな事件です。
時折中学生などの悪ガキがホームレスに暴行を働くと事件を耳にしますが、分別もある大人が、なんでまたそのような馬鹿なことをするんでしょう。
恨みつらみでも金目当てでもなく、転がっている石ころを蹴飛ばすような感覚で事件を起こしたのでしょうが、その刃はブーメランのように自分に向かってきます。
強盗致傷の重罪です。
奪った金の多寡は問題ではありません。
ホームレス男性にとっては全財産だったかもしれず。
犯人を捕まえて、事の重大さを思い知らせてやらなければなりません。
ドキュメンタリー番組や書籍でホームレスの人生を追ったものを時折見かけます。
それぞれに事情を抱え、重い人生ばかりです。
ホームレスというと、働きたいけど職がみつからないか、働きたくても障害などのため職がないか、あくせく働くなんてまっぴらごめんと自由を謳歌しているか、どれかに当てはまると思います。
自己選択でホームレスをやっている人はともかく、働く意思がありながら職がないというのは過酷な現実です。
高度成長期のように日雇いの仕事で普通に暮らせていた時代とは違います。
ホームレスの自立を促す施策は色々と行っているようですが、ホームレスの平均年齢が50代後半と、サラリーマンだったら定年を数年後に控えた頃合いで再出発というのはなかなか難しいでしょう。
雇う側だって若くて覚えの早い人を雇いたいというのが本当のところでしょう。
しかしだからといって、片っぱしから生活保護を認定していては、働かなくても収入があるんだから働かないほうがいいや、というモラルの低下を助長します。
フルタイムで働いても生活保護レベルの収入を得られないワーキングプアという問題も深刻化しています。
若いやつは就職できない、中年はリストラ、年を取ったら年金だけでは暮らせない、日本国は借金まみれ。
バブルから二十年、日本社会は真っ暗闇みたいになってしまいました。
経済ばかりは政治家がいくら頑張ってもうまくいくとは限りません。
ていうか、大成功した経済政策って歴史上あったんでしょうかね。
浅学非才の身には思い浮かびません。
経済の専門家が言うことも人によってばらばらで、結果良ければそれでよしになってしまいます。
私のような半病人の安サラリーマンは自分のことで手いっぱい。
毎日新聞を読んではため息をつき、ニュース番組を見ては暗くなるのです。
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