畏れ多くもかしこくも、三笠宮殿下にあらせられましては、99歳の白寿を迎えられたそうです。
大正4年生まれ。
不幸にしてご子息の親王殿下お三方はすでに亡く、三笠宮家は一代で断絶となる見込みです。
こうやって皇室の周りを囲む宮家が次々と断絶の憂き目にあっては、皇統の継続も危ういというものです。
百歳を迎えた皇族が過去に存在せられたか、私は寡聞にして存じませんが、もし三笠宮殿下が百歳を迎えられたなら、それはたいそうおめでたく、高齢化社会のわが国を象徴するものと言えましょう。
私が99歳まで生きるとすると、あと54年もあり、到底想像出来ませんが、もしかしたら平均寿命が延びて、百歳なんて珍しくもなんともなくなるかもしれませんね。
そうしたらサラリーマンの定年は何歳まで延長されるのでしょう?
そしてまた、年金支給開始年齢は?
そういうことをつらつら考えてみると、あんまり長生きするのも考えものだと思います。
お金の心配もなく、身の回りのことを一人でこなせて、という状況なら長く生きたいと思いますが、そううまくいかないのが人の世の常。
老骨に鞭打って生活のために働くのは嫌ですし、そもそも体や頭がまともに働くかどうかも定かではありません。
わが国はつい20数年前までバブルに沸き、わが国民はこぞって薔薇色の未来を夢見ていました。
しかし長い失われた20年を経てなお、わが国民は未来に暗い影を感じているように思います。
少なくとも私はそうです。
誰もが安心して暮らせる社会なんてこれまでどこにも現出したことはなく、おそらくこれからも実現不可能な人類永遠の夢だと言えましょう。
しかしせめて、真面目に勤めあげたなら、食う心配だけはせずに済む世の中が続いてほしいと願わずにいられません。