千葉市美術館に「八犬伝」展を観にいきました。
「八犬伝」は、小学生の頃、子供向けのダイジェスト版を夢中で読んだ記憶があります。今で言えば、山田風太郎の伝奇小説のような感じでしょうか。
その後、中学生になって、芥川龍之介の「戯作三昧」を読みました。これは滝沢馬琴が「八犬伝」を執筆しながら、三昧境に陥るさまを描いた、芸術至上主義の作品と読みました。
今日観た展示は、錦絵あり、和綴本あり、歌舞伎あり、映画あり、人形ありの、賑やかなものでした。
それにしても、晩年、馬琴は視力を失い、妻に口述筆記させて、29年もの歳月をかけてこの大長編を完成させたことは知りませんでした。
その執念には、恐怖すら感じます。