救いと悟り

思想・学問

 親鸞上人は救いを阿弥陀仏による他力本願に求め、道元禅師は座禅の中に悟りを求めました。この二つの併存する概念を思うとき、精神病から逃れることは、救いのなかに悟りを求める、ブッダの原始の教えに帰っていくように思います。

 薬による救いと、リワーク通所やリハビリ出勤などの悟り。
 この二つが同時に行われなければ、問題は解決しません。

 翻って考えれば、救いと悟りを対立的、もしくは併存的に考えること自体が、無理であるとわかります。

 救いと悟りを同義と捉えてこそ、精神病からの脱却は可能なのではないかと考えます。薬で脳内物質を調節することと、行動で精神を動かすこと、これを一体的に捉えるのです。

 なんてなことを考えながら、出勤が怖い、職場が怖い、パワハラ親父が憎い、そんな感情を消せずにいるのです。