大相撲の野球賭博問題がずいぶん世間を騒がせていますね。
相撲は神事だとか、日本の伝統だとか、たいそう相撲関係者は背負ってらっしゃるようです。
たしかに、相撲の歴史は古く「古事記」に、早くも力士(ちからひと)という名称が出てきます。
そしてそれは、神事でした。
しかし、江戸時代以降、相撲で生計を立てるプロの力士が誕生するに及んで、事情は変化します。
男芸者などと異名をとり、タニマチが巨額のご祝儀を贔屓の力士に与え、興行相撲は神事の型を残しつつ、娯楽になったわけです。
タニマチにしてみれば、粋な芸者を連れ歩くのと同じ感覚で、相撲取りをつれ歩き、相撲取りはタニマチに頭が上がらない、ということになってしまった現状をみれば、他の格闘技やスポーツよりも高い精神性を求めるのは、無理があると思います。
横綱だって大関だって、一般社会からみれば、若者です。しかもまわりからチヤホヤされる若者です。過ちを犯すこともありましょう。
野球賭博は犯罪ということなので、このたびの措置は仕方ありませんが、競馬競輪、パチンコ、パチスロと、世にはお上公認の賭事があまたあるのですから、野球も相撲も公営賭博にしたらどうでしょうね。
英国のブックメーカーは、各種スポーツはもちろんのこと、明日の天気から選挙結果にいたるまで、ありとあらゆる物事を賭けの対象にしています。(ただし戦争は除く)
もともとは非合法であったものを、1963年に、いくら取り締まっても切りがなく、闇で金が動くだけなので、いっそ免許制の合法にしてしまえ、ということで生まれた制度です。
原理を重んじず、現実主義の英国らしい英断です。
日本で言えば、博徒を職業として公認するような話ですね。
ちなみに私は、古くは稽古嫌いと言われた北天佑、ついで二股がばれてどっちの女も好き、と言い放った琴錦、最近では例の朝青龍など、悪く言えば素行不良、良く言えば人間くさいお相撲さんが好きです。
タニマチ
