桐生市でいじめを受けていた小学校６年生の上村明子さんが自殺した件で、校長と市教育委員会委員長がマスコミの取材に応じているのをワイドショーで見ました。
校長は、いじめはあったが、自殺との因果関係については答えられない、と言って涙を流していました。
教育委員長は平然と、いじめと自殺との間に因果関係はない、と断言していました。
奇妙です。
上村明子さんは再三親や学校にいじめられていることを訴えており、その果てに自殺したのに、因果関係はない、と断言するなんて。
命をかけた訴えを、死人に口なしとばかり、あっさり葬り去ろうとしています。
組織が何か不祥事を起こすと、たいては否定し、証拠が出てくると少しずつ認め、ついに観念すると全面的に白状する、というのが一般的なようです。
しかしそういった組織防衛を最優先させる考えが、後にもっとも組織に打撃を与えることもまた、一般的です。
悪いことをしてはいけません、したなら謝りましょう、と教えるべき小学校でも、またその上部組織である教育委員会においても、他の組織と同じように自分に非がないことを主張することに懸命なのですね。
昔の修身にあたる教育を、まずはあらゆる組織の偉い人にほどこさなければなりません。
そういえば私が所属する組織の長も、私への発言はパワーハラスメントだ、と弁護士を立てて主張したら、叱咤激励の意図で、傷つけるつもりはなかった、自分はそういう人間ではない、と自己弁護に躍起になって、精神病が再発した私を気遣う言葉は一切ありませんでした。
自分が所属する組織だけはまともなはずだ、と考えることがいかに愚かしいか、痛感させられました。
極限まで腹が減れば人肉をも喰らうのが人間。
自分だけは喰わない、と頑張ってみても仕方ありません。
自分もまた、そういう立場になったら醜い自己弁護に終始するかもしれない、と自戒して行動すべきでしょう。
