今日で震災から5か月ですね。
当初の被災者の秩序だった行動は世界の賞賛を浴びました。
しかし原発事故への対応や仮設住宅の建設やがれきの処理は遅々として進まず、世界の失笑を買いました。
今、わが国のエネルギー政策は宙ぶらりんに浮ついて、誰一人、10年後のわが国のエネルギー需給が円滑にいっているかどうかわかりません。
被災地の復興も、力強く政治が先頭に立っているとは思えません。
民主党は政治主導とか、コンクリートから人へ、とか勇ましい掛け声をかけてきましたが、それも虚しくなってしまいました。
わが国民は地震や台風、津波などの被害に慣れているところがあり、たとえひどい損害を被っても、新しい生活にむけて明るく努力する面があります。
江戸時代に江戸に滞在したオランダ人によると、江戸が火事で燃えても、すぐに建設の槌音が明るく響いていることに驚嘆しています。
第二次大戦後にわが国を訪れた外国人たちも、一様に、欧州の国々にくらべて日本人の顔が明るく希望に燃えていることに奇妙な違和感を表明しています。
つまり庶民レベルは極めて高い民度を保ち、明日への希望を失わないのがわが国の国民性なのでしょう。
問題は、指導層ですね。
国民の民度が高いことに甘えて、必要なリーダーシップをさぼってはいませんか。
これから問題になってくるのは、何しろ金でしょう。
復興財源、被災者補償、エネルギー政策へのコスト。
すべてはお金の問題に収斂されていくでしょう。
増税なのか、国債なのか、経済成長による税収の自然増を狙うのか、頭が痛い問題です。
この不景気下で増税に踏み切れば、経済活動が停滞することは目に見えていますし、経済成長を促すといっても、そう簡単にはいきますまい。

にほんブログ村