大阪の橋下府知事が、子どもを相手にした性犯罪者に、居住地の届け出を求める条例案を作成するよう指示したそうです。
現に米国などでは、性犯罪者は再犯率が極めて高いことから、前科者の居住地を広く住民に周知し、声かけを徹底するなど、防犯に努めています。
わが国ではプライバシー保護の観点から、なかなかそうった人権を無視するような措置はとれないでいます。
難しいですねぇ。
刑期を終えて出てくれば、前科者といえども完全に人権が認められなければなりません。
しかし、それは建前。
現実には性犯罪者に怯える子どもや親がおり、事件発生を未然に防ぐことが、一番良いことは、警察も重々承知しています。
現実重視か、建前重視か。
また、満期出所した者は更生が成ったという建前を信じるか、それとも性的嗜好は変わるわけがないので、危険人物として観察すべきか。
私はこの難しい問題に答えを見つけられないでいます。
プライバシーなどの人権を万民に認めるのは、現代社会が勝ち取った最も大きな果実です。
それを後退させたくない、という気持ちを、私は強く持っています。
しかしすぐ隣に、凶暴な性犯罪者が住んでいたらどう思うのだ?と問われれば、私は沈黙せざるを得ません。
性犯罪なんて馬鹿なことですが、男の性欲は破壊されていますので、思い込みや刷り込みでどんな対象でも性欲を抱くようになるでしょう。
性犯罪者の被害者を出さないためには、断固たる処置が必要なのかもしれません。
苦しい選択ですが、私は橋下府知事の決断を、消極的に支持します。
![]() | 性犯罪の心理 |
作田 明 | |
河出書房新社 |
![]() | 欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち |
香月 真理子 | |
朝日新聞出版 |
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