サイレント・テロ

社会・政治

 バブル崩壊後に成長し、景気の良い時代を知らない若者が、非正規雇用、ニート、引きこもりなどになってしまい、格差社会の広がりの中、晩婚・非婚化が進むなどして、積極的に消費を抑える、サイレント・テロなるものが起こっているそうですね。
 車も買わない、バイクも買わない、オーディオ機器も買わない、旅行にも行かない、必要なのはパソコンだけ、となってしまっては、製造業も販売業もお先真っ暗です。

 サイレント・テロによって起こるのは、消費が冷え込んで企業の業績が悪化し、非正規雇用を筆頭に労働者が解雇されたり給与が下がったりする事態。
 
 つまりサイレント・テロは、おのれもろともこの日本社会の繁栄を破壊してしまおうという、恐るべき謀略であると言えます。

 しかし、本物のテロと違って、何も違法行為をしておらず、これを取り締まることはできません。
 できることは、政府が強権的に富の再分配を行うか、景気が好転してサイレント・テロが起きない状態になるのを待つか、どちらかしかありません。

 なんだか寂しい話ですねぇ。
 働いて日本社会に貢献したくても、それなりの職がなくてフリーターになり、ワーキング・プアに喘いで格差社会を呪い、負け組の仕返しとばかり、サイレント・テロに走る。
 同志が増えれば増えるほど日本社会の景気は悪化し、自らのわずかな給与も危うくなる。
 それを承知で積極的非買運動を起こすとは。

 あまりにも希望が持てないと、人は恨みを持つのですね。
 恨みほど怖ろしいものはありますまい。
 とくに生きている人間の恨みほど。
 死んだ人間がどんなに恨んでも、実力行使はできませんからねぇ。
 でも生きていれば、包丁や金属バットなどで武装して、他人を襲うことができます。

 サイレント・テロが仲間を増やしながら何年も続いた場合、日本社会は内部から崩壊してしまいます。
 なんとか景気を良くし、未来に希望が持てる社会を作りたいものです。

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