ゴーストップ事件

社会・政治

 中国の某自治区で、人民解放軍兵士が酒に酔って地元警察にトイレを借りようとしたところ、警官と口論の末殴り合いになり、駐屯地から軍が警察に救出に向かい、地元警察と地元駐留軍が何百人と入り乱れて殴り合いの大喧嘩になったそうですねぇ。

 昔からどこの国でも軍隊と警察は仲が悪いものと相場が決まっています。

 わが国でも昭和8年、警察と陸軍が激しく対立したゴーストップ事件というのがありました。
 大阪の某交差点で、陸軍一等兵が軍服のまま信号無視をしたとして、巡査が一等兵を派出所に連れて行き注意。
 その際、一等兵は軍人は警察の捜査には従わない、などと暴言を吐いたことからつかみ合いの喧嘩になり、通りすがりの者が憲兵隊に通報、二人を引き離しましたが、二人とも血だらけの怪我を負ったそうです。

 その後事件は大阪府警本部長、陸軍第4師団参謀を巻き込んだ大事件となり、ついには陸軍省と内務省の対立にまで発展、目撃者の一人は警察及び憲兵隊両方からの威圧的な取り調べに耐えきれず自殺、所轄警察署長も心労で倒れ、死亡する、という事態にまで立ち至りました。
 陸軍省は天皇陛下の軍隊に対し失礼だと言い、警察は警察で天皇陛下の警察に対して不敬であると言い返したそうですから、収まるものも収まりません。

 事態を憂慮した昭和天皇が和解を勧告、和解は成立したものの、その後軍人に対する捜査は警察ではなく、憲兵隊が行う、という警察にとって屈辱的な条件を飲まされ、軍の暴走を許す遠因になったとも言われています。

 互いにどうでも良いような意地の張り合いが、ボタンの掛け違いでどんどん大きくなってしまったという好例です。
 一等兵が巡査の指示に従うか、巡査が一等兵を見逃すかすれば済んだでしょうに。
 当人同士が意地を張り合ったのなら、所轄警察署長と連隊長あたりが内々に手打ちをすれば済んだこと。
 どうしてそんなつまらぬ面子にこだわるのでしょうねぇ。

 基地内で起きた犯罪は憲兵が捜査するのが当然でしょうけれど、天下の公道で信号無視をしたとあらば、巡査は黙っていられますまい。

 人が組織をバックにした時、信じられないほど威圧的になることがあります。
 私の職場でも、朝日新聞や毎日新聞、読売新聞、NHKなどの取材を何度か受けましたが、大マスコミの記者というのは馬鹿げているほど威張っている人が多いですね。
 お里が知れるというものです。
 一方超有名どころの大学者というのは、腰が低い人が多いように感じます。
 学者でも事務職でも、中途半端に出世した人が質が悪いみたいですねぇ。
 それなら私は大丈夫です。
 中途半端な出世すらしないでしょうから。

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