集団的自衛権

社会・政治

 野田総理が国会で「集団的自衛権は行使できない」と答弁したそうですね。

 自民党時代から、日本国政府は一貫して、集団的自衛権はあらゆる国家に与えられた自然権で、わが国も当然にそれを有するが、それを行使することは憲法違反になるので、行使できない、という解釈を続けてきました。
 
 しかし不思議ですねぇ。

 もし日本が戦争に巻き込まれて、日米安保に基づいて米軍が援軍に来た場合、あんたはあんたで勝手に戦ってちょ、うちらはうちらで勝手にやるから、なんていうことになってしまいます。
 それではせっかくの戦力が半分にも三分の一にも削がれてしまいます。

 また、戦後わが国の軍隊が初めて海外に派兵されたことで大きなニュースになったカンボジアのPKOでは、わが国軍は専守防衛が建前であるから海外で武器を使用できない、などとけったいな理屈をつけ、オーストラリア軍などに護衛してもらうという珍妙な事態となり、世界の失笑を買いました。
 オーストラリアよりもはるかに予算規模も大きく、人数も多く、武器も最新鋭の精強なわが軍がカンボジアでは戦力の劣る外国軍に守ってもらうとは、馬鹿馬鹿しいというより嗤う他ありません。
 というより、自衛隊さん、あんたはどんだけ偉いのじゃ?ということでしょう。
 自己完結した軍隊なのに他国に守ってもらわなければ動けないなんて、それじゃあ足手まといだから来ないでちょうだいと言われちゃいますよ。

 戦闘が起こらないであろう安全な所にだけ自衛隊を派兵するなんて、それじゃあ軍隊の意味がありません。
 軍隊は真っ先に一番危険な所に行かなければ、宝の持ち腐れというものです。

 野田総理、民主党内では珍しく安全保障についてまともな感覚を持っていると思っていたのに、今までの総理と全く同じで、誠に残念です。

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