今日は朝一番で三谷幸喜の新作コメディ「ステキな金縛り」を観てきました。
コメディで二時間半はちょっときついかなと思いましたが、強引な力技で見せてしまうあたりはさすがです。
ただ、三谷作品を観ていつも思うのですが、あの泥臭さというおうか、くどさといおうか、説明くささというおうか、あれはどうにかならないのでしょうかねぇ。
どうだ、面白いだろ、笑えるだろ、というような、喜劇の押し売りめいた感じ。
思うに、客を信頼していないのでしょうね。
客は大方おバカさんだから、丁寧に説明し、こうしてああしてこうなった、という具合に分かりやすくしないといけない、と思い込んでるんじゃないかと思います。
今回の作品、妻殺しの疑いで逮捕された中年男のアリバイを証明できるのは、犯行時、彼に取り付いていた西田敏行演じる落ち武者の幽霊だけ。
しかも幽霊だけに、見えない人のほうが圧倒的に多く、落ち武者を法廷に証人として呼び出すだけで一苦労です。
http://sutekina-eiga.com/⇒「ステキな金縛り」の公式サイトです。
法廷に証人として幽霊を呼ぶとは前代未聞ですが、幽霊は証人として認めない、という条文が無い以上、逆に解釈すれば証人としても良い、ということなのでしょうか。
西田敏行の落ち武者、深津絵里の弁護士、中井貴一の検察官、竹内結子の被害者の姉、そしてKANの無実の犯人と、アクが強い役者がそろっています。
中でも出色だったのは、深津絵里の上司の弁護士を演じた阿部寛です。
この人、医者に禁じられている甘いお菓子を隠れて食べたり、法廷でタップダンスを踊ったり、イカした役柄で、しかも途中病気で急死してしまいます。
死んだ後は幽霊となって法廷に現われたりして、死後の世界も楽しそうです。
長いコメディ、苦じゃないよ、と言う方、是非ご覧ください。
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