先般行われた国会版事業仕分け。
今度は民主党・自民党・公明党から国会議員が仕分け人となって、各種事業に切り込みました。
驚いたのは、スーパー・コンピューター事業がまたもや仕分け対象に入っていたこと。
スーパー・コンピューター「京」は、国直轄の特殊法人である理化学研究所と富士通が共同で開発した国策事業。
驚くべきことに2位の中国のスーパー・コンピューターの4倍という驚異的な計算速度をたたき出し、6月に次いで2期連続で世界一の演算処理速度を誇る超高性能マシンです。
仕分け人たちは、管理運営経費が1.5倍に増えていることを問題視し、事業縮小と仕分けしたそうです。
ちょっとお待ちを。
2位以下にトリプル・スコアをゆうに超える世界一の能力を誇るスーパー・コンピューターを開発した以上、これを維持管理することは絶対に必要です。
その維持管理費用が、これまでのはるかに性能が劣るスーパー・コンピューターと同じような金額でおさまるとでもお考えでしょうか。
高級車を買えばハイオク・ガソリンを入れねばならず、大衆車より燃費も悪いでしょうから維持管理に金がかかるのは子どもでもわかる理屈。
単純に昨年度比何%増だからダメ、というわけではありますまい。
国家によって、お金のかけ所というものがありましょう。
米国だったら航空機や宇宙開発、軍需産業など。
ロシアだったら秘密警察やスパイ、寒さ対策など。
フランスだったら映画や芸術などの文化産業。
発展途上国だったらインフラ整備や教育。
日本のように資源に乏しく、農地にしやすい平地も少ない国家にとって、科学技術はまさしく命綱。
ここに金をふんだんに使うことが、とりもなおさず国家の繁栄につながるのだと言えましょう。
「2番じゃ駄目なんですか」なんていうインパクトのある発言はありませんでしたが、1番でも駄目なんですねぇ。
阿呆な国会議員ばかりでは、日本の将来が心配です。
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