平均的な人生モデル

社会・政治

 今日で山一証券が経営破たんしてから15年になるそうです。
 あの頃おぎゃあと生まれた子はもう15歳なのですね。
 時のうつろいを感じずにはいられません。

 山一証券の社長、記者会見の席で、号泣しながら「社員は悪くありません。経営陣が悪いのです」と言っていたのが印象に残ります。
 ああいう経営者は良い意味でも悪い意味でも日本独特なのではないでしょうか。
 欧米の経営者だと、経営危機を察知すると素早く退職金をもらって我関せず、という人が多いように思います。
 ただし人前で号泣するような格好悪いことは絶対にしません。
 企業への帰属意識が強い日本人ならではでしょうねぇ。

 あれから15年、旧山一マンのみなさんはどこで活躍されているのでしょうね。
 優秀なみなさんのことですから、適当な会社におさまって、よろしくやっているのでしょう。

 でも時代は急速に変化し、生涯一つの会社で務めあげる、という日本人のビジネス・モデルは崩壊しつつあります。
 そもそも日本人社員はあまり採らず、派遣などのアウトソーシングで実務を動かす会社が増えました。
 私の職場もそうです。

 専業主婦というのも幻想になりつつあり、今やまともな暮らしをおくるには共働きで稼がないとやっていけません。
 専業主婦なんてごく一部のお金持ちに許された贅沢になってしまいましたね。
 高卒新人の一人暮らしなんて、生活保護以下の貧窮問答歌です。

 優秀な主婦のみなさんが働きに出れば、日本社会の労働環境は大きく変わるでしょう。
 優秀な主婦のみなさんを雇用する試みを始めれば、きっとうまくいくと思いますよぉ。

 それにしてもバブル崩壊から約20年、わが国の経済状況は急坂を転がり落ちるように悪化してきましたね。
 社会全体が暗く停滞した感じです。

 日本人はこの20年、時代にあった家族モデルやビジネス・モデルを持つことができず、依然として高度成長期の夢を追っているかのごとくです。

 もう夢から覚めて将来の日本社会を生きる若者たちに、日本人の平均的な幸せを体現するモデルを提示しなければいけませんね。

 米国流の過酷な自由競争を真似してばかりでは、わが国特有の良さが失われてしまいます。

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高月希海,佐々木健,山口博
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