平成17年に起きたJR福知山線の脱線事故、山崎前社長に一審で無罪判決が出ましたね。
公共交通機関で起きた事故に関し、現場ではなく会社のトップが起訴されるのは異例だと聞きました。
異例の事故で異例の起訴が行われたのはむしろ当然ですが、判決は異例というわけにはいかなかったようです。
わが国においては多くの組織がボトム・アップで意思決定することから、責任の所在が曖昧になりがちだという指摘は多くなされるところです。
もちろん最終的な責任者は決定権を持つトップであるべきですが、企画立案した者が責任を感じたり、中間管理職やトップが我関せずとばかり逃げ回る醜い姿を見たりすることは何度もありました。
福知山線脱線事故での争点は事故の予見可能性の有無にあったようですが、予見できなければ責任が無いということにはなりますまい。
検察側の、自動列車停止装置(ATS)整備を怠ったとして、JR西日本の山崎前社長に業務上過失致死傷罪を適用しようとした判断は正しいものと思います。
死人に口なしとはいうものの、死亡してしまった運転士だけに責任をおっ被せるのでは、事故で亡くなった人々も浮かばれないというものです。
まだ一審判決が出たばかりですので、二審、最高裁と進んだ場合どうなるか、誰にも分かりません。
私としては、執行猶予が付いてもいいから、有罪にすべきだと考えています。
あまりにも社会的関心の大きな事故でしたし、公共交通機関のみならず、すべての組織の安全意識を高めるためにも。
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