青春ドラマのようなサスペンスのような、どちらにしても映像が美しい作品、「少女たちの羅針盤」を鑑賞しました。
高校の演劇部を飛び出し、女子高生だけで劇団羅針盤を立ち上げた4人。
ストリートで短い芝居を繰り広げ、やがて市の演劇コンクールで絶賛を浴びるまでに成長します。
ここまでは、広島の美しい自然を背景に瑞々しい少女たちが繰り広げる青春劇。
わずかながら同性愛をほのめかす場面があったり、貧乏な家の少女がバイトで苦しんだり、リストカットを繰り返す少女がいたり、些細な、しかし少女たちにとっては重大な事件が起きますが、牧歌的なものです。
しかし後半にいたって、貧乏な家の母親がお金持ちと再婚することになったり、羅針盤の一人が映画に主演することになったりと、急激に物語が展開します。
その上映画に主演することになった少女がレイプされた後、亡くなってしまいます。
死因は自殺とも事故ともつきません。
羅針盤の中の一人が犯人なのか、それとも本当に自殺か。
映画は4年前の羅針盤の活躍と、Vシネマ を撮影中の元羅針盤メンバーの現在を交互に描きますが、Vシネマに主演する女優が誰なのか、最後まで伏せられています。
しかもそのVシネマ、脚本が奇妙です。
羅針盤の軌跡を繰り返すかのようなものなのです。
ミステリアスな雰囲気の現在と、青春映画の趣の4年前が好対照をなしています。
良い映画だな、と思ったのですが、ラストがいけません。
どうにも安いのです。
「書道ガールズ」などでお馴染みの健康美が光る成海璃子も良いですが、私は映画主演が決まりながら亡くなってしまうかなめを演じた草刈麻有という女優に注目しました。
美少女というわけではないのですが、どこか儚げで、なんとも雰囲気があります。
今後の活躍に期待します。
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