昨日珍しくレンタル店で懐かしの名画コーナーを冷やかしていたら、じつに懐かしく、思い出深い作品を見つけました。
「ALL THAT JAZZ」です。
つい、借りて鑑賞してしまいました。
1979年のアメリカ映画ですが、私は中学生の頃、深夜にテレビで放送していたものを、何の予備知識もなく、観るともなしに観始めて、その映像美に惹きこまれました。
「ジョーズ」で巨大鮫と戦う船長を演じて当時飛ぶ鳥落とす勢いだったロイ・シャイダーが、芝居の振り付けや映画監督などのショー・ビジネスの世界で生きてきた男を見事に演じています。
忙しく働く主人公が、病で倒れ、入院してしまいます。
薬の副作用か、病の床で、彼は夢とも現ともつかない幻想の世界に遊ぶことになります。
自分が理想とする華麗なショーが始まるのです。
時には観客として、時には演出家として、彼はそのショーに参加します。
その中で、彼は過去に戻り、また、あの世に遊びます。
時間が交錯し、病人の精神状態を端的に表しています。
そして随所に、往年のミュージカルやジャズの名作が流されます。
それをうっとりと見つめる、死を目前にした主人公。
観ているこっちは泣きそうです。
30年前も泣きそうでしたが、昨夜も泣きそうでした。
私を泣かせる映画なんて、滅多にありませんよ。
「ALL THAT JAZZ」の他には、ヴィム・ヴェンダース監督の「パリ、テキサス」くらいです。
この映画、筒井康隆も絶賛していましたっけ。
映画ファンなら見逃せない、往年の名画です。
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