ブラック・ホーク・ダウン

その他

 昨夜はリドリー・スコット監督の戦争映画「ブラック・ホーク・ダウン」を鑑賞しました。
 2時間半の大作です。

 1990年代前半、国連平和維持軍の一員としてソマリアに駐留する米軍部隊。
 ある時、ソマリアの独裁者、アイディード将軍の側近が密かに会合を開くという情報を得て、米特殊部隊は側近たちを逮捕すべく、巨大な最新鋭戦闘ヘリ、ブラック・ホークで会合場所に乗り込みます。
 しかしアイディード将軍が支配する地域であったため、首都の住民たちが民兵となって米特殊部隊を圧倒的な数で襲います。
 ブラック・ホークは2機が撃墜されてしまいます。
 車両部隊も民兵たちによって基地への帰還を阻まれます。
 最新鋭の圧倒的な兵力を持っているはずの米特殊部隊は総崩れ。
 米軍の司令官はパキスタンをはじめとする他国の国連平和維持軍に応援を求めますが、米特殊部隊の作戦を知らされていなかった他国の軍は、援軍を整えるのに数時間を要してしまいます。
 予定では1時間程度で終了するはずだった側近逮捕の作戦が、街中を巻き込んだ大市街戦となり、一昼夜激しい戦闘が続きます。
 米軍最大の失敗した作戦です。
 これによってソマリア民兵1,000人余り、米兵19名が命を落としたとのことです。

 その戦闘シーンの迫力は、戦争映画の最高傑作「プラトーン」に勝るとも劣らないものです。
 敵と味方がはっきりと見えるほど近く、白兵戦とも言うべき戦いは、じつにリアルです。
 ただ、あまりに多くの兵隊が登場し、しかも戦闘シーンは顔が真っ黒になって誰が誰やらわからない、という有様で、個々の兵士の内面までも描き出した「プラトーン」と比べると見劣りします。
 
 クリントン大統領はこの作戦失敗から数週間でソマリアからの撤退を命じたと言いますから、よほど米国にとってショックだったのでしょうねぇ。

 わが国も現在、南スーダンなどの国連平和維持活動に自衛隊を送り込んでいますが、はたして米軍から応援要請があった場合、応じるのでしょうか。
 政府は危険な地域には派遣しないなどと寝言を言っていますが、それでは自衛隊を送り込む理由がわかりません。
 危険だから自衛隊を派遣するんじゃないんでしょうか。
 いざとなったら武器をとって自軍と友軍を守ることができないのならば、宝の持ち腐れというものです。

 そして感じたのが、米国の正義というものの胡散臭さ。
 わが国は外交安保に関しては米国に追随し続けており、それは敗戦国としてやむを得ないのかもしれませんが、ほどほどにしておかないと痛い目に遭いますよ。

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