Yuo Tubeで遊んでいたら、「サイバーサンダーサイダー」という動画を見つけました。
引きこもりの男が歌うような歌詞を、電子音らしき声で激しく歌うのですが、出色なのは途中で登場する棒人間の踊りの切れの良さです。
深刻になってしまうような歌詞をじつにポップに歌い、踊っています。
まずはオリジナル動画をご覧ください。
さらに面白いのは、先生と僕という小学生とそのダンスの先生と思しき2人組のユニットが、「サイバーサンダーサイダー」に合わせて激しく踊っている動画の存在です。
しかもそれは客で満員のライブ会場で行われていることから、一部ファンの間でこの曲とダンスが支持されていることがうかがえます。
先生と僕の素敵なダンスを鑑賞ください。
現在わが国で、もはやポップカルチャーというより主流の文化となった感すらあるヲタク文化。
それは一朝一夕で成し遂げられたものではありません。
古くは平安末期の男装の踊り子にして売春婦でもあり、しかも神聖な存在とされた白拍子のような文化。
戦国末期に現われた傾き者。
さらには江戸時代の浮世絵や川柳、売春婦でしかないはずの吉原の女郎を花魁だの太夫だのと呼んで春を買うことを通人の遊びと見なす文化。
明治以降現われた宝塚のような男装した女性による歌劇。
すべては現在のヲタク文化に一直線に繋がっているように思われます。
大真面目に物事を語ることを嫌い、どこか斜に構え、照れと恥ずかしさから馬鹿馬鹿しいとも取れる意匠を身につけて笑いでごまかすわが国のポップ・カルチャーの面白さは、他国には見られないものです。
かろうじて、英国のような島国のコメディーに類似が見られますが、米国や中国などの大陸の大国ではなぜかをそのような恥じらいゆえの馬鹿馬鹿しさというものは見受けられません。
そしてまた、私の中にも大真面目に物事を語ることを嫌う心性が、明らかに存在します。
馬鹿馬鹿しいといわれるようなことを、糞真面目に行う姿にこそ、私は感動を覚えます。
何の利益にもならない、誰も賞賛してくれない、くだらないことをひたすらに行う姿にこそ、人間精神が向かう運動の発露を見ずにはいられません。
わが国の精神文化の高貴さを現すポップ・カルチャーをこそ、称揚せしめねばなりません。
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