大飯原発再稼動を野田総理が決めたことがニュースになっていますね。
私の従兄に、某原子力発電所の所長をやっている者がいて、この人は1970年代、有名国立大学の工学部に学び、これからは原子力発電の時代だ、と豪語して某電力会社に幹部候補として入社しました。
その従兄は大学入学と同時に田舎から東京に出てきて私の実家が経営するアパートで暮らしており、しょっちゅうわが家に晩飯を食いにきて、食後は色々なお話を聞かせてくれました。
当時小学生だった私はそのお話に夢中で聞き入ったものです。
まわりに理系の大人がいなかったせいか、話す内容が新鮮に感じられたものです。
今年の3月、亡父の葬式で何十年ぶりかで再会しましたが、忙しい身とあって、東京滞在は半日程度で、地元にとんぼ返りし、挨拶程度しかできませんでした。
私は難しい原子力発電のことはよくわかりません。
ぼんやりと危険なものであるらしいということと、そうは言っても現代の日本社会の電力を確保するためには不可欠なものであるらしい、というくらいしか。
ただ現実問題として、原発をこのまま一切稼動しない、という選択肢はあり得ないことは想像がつきます。
遠い将来原発を完全に廃止するにしても、代替エネルギーを確保して少しずつ減らしていくより他はありますまい。
坂本龍一なんかは50年前の暮らしに戻ればよい、なんて呑気なことを言っていますが、それを言い出すと切がありません。
自然破壊や人工物の構築による環境破壊はいかんから昔に戻せと言い出したら、樹木を伐採して田畑を開墾したことが一番の自然破壊なのですから、縄文の昔、狩猟採集の生活に戻るほかありません。
でも私はあんまり心配していないのです。
従兄のような優秀で責任感の強い人々がわが国の電力需給を支えているからです。
原発をめぐる状況は、某電力会社入社当時の従兄が思い描いていた未来とはおよそかけ離れたものになってしまいました。
しかし起きてしまった過去を無かったことにはできません。
過去に学び、より進化した原発再稼動を願ってやみません。
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