対日制裁

社会・政治

 最近中国では、対日制裁を緩和しようという声が高まっているそうです。

 最初はわが国の貿易に占める中国の割合が20%を超えているのに対し、中国の対日貿易が占める割合は10%を切っており、日中貿易が減退して困るのは日本のほうだと、高をくくっていたようですが、長引くにつれてじわじわと中国を締め付ける結果になったようです。

 それはじつは最初から分かっていたことで、貿易に占める割合はともかく、中国が日本から輸入しているのは精密部品などの心臓部が多く、これを輸入しなければ中国は工業製品を完成させることが不可能で、かといってわが国に替わる輸入先は全世界どこにも存在しないというわけですから、当たり前と言えば当たり前です。

 一方わが国は一時9割を超えていたレアアースの中国からの輸入を5割以下にまで抑制し、チャイナ・リスクに備えてきました。

 また、日系企業や日系商店と言っても働いているのは圧倒的に現地の中国人労働者が多く、それらが操業できなければ困るのは中国人労働者です。

 国家の体制として、わが国のほうがはるかに中国依存の危険を察し、手を打ってきたわけですねぇ。

 また、最近中国は毎日尖閣諸島周辺に漁船や公船を出没させて、消耗戦を仕掛けていますが、彼らは気が短いのか、わが国の海上保安庁の頑強な態度と士気の高さにイライラを募らせているようです。

 しかもフィリピンやベトナムなど、東南アジアの中国と領土問題を抱える国々とわが国や米国、豪州などが連携の姿勢を見せているため、余計にストレスをためているようです。

 中国は安い衣料品をたくさん輸出していますが、ほとんどの工場が日本製のミシンを使っており、ミシンが壊れただけでにっちもさっちもいかなくなるという情けない状況だと聞き及びます。

 手っ取り早く儲けたいのは人情ですが、枢要な精密部品や、ミシンですら自前で作れないようでは、あまりに危ういというものです。

 10年後にはGDPで米国を抜いて世界一になると言われている中国。
 しかしその中身は、お寒いものになるんでしょうねぇ。

 今日からいよいよ習近平国家主席を頂点とする新指導部が発足します。
 選挙もなく、どこでどうやって選ばれているのか分からない不気味さはありますが、いずれにしろ他国のことですから、その選考過程はともかく、わが国とうまくやっていって欲しいものです。

 そういえば日本共産党もどうやって委員長を決めているのか良く分からず、しかもいったん委員長になると10年でも20年でも続けますね。

 共産党というものが持つ本質なんでしょうねぇ。


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