ヘッドハント

映画

 4月下旬になろうというのにやけに寒い土曜日の午後、DVD鑑賞を楽しみました。
 観たのは、密室シチュエーション・スリラーの趣きを呈しながら、後半、アクション・ホラーへと加速していく「ヘッドハント」です。  



 とあるオフィス。
 目が覚めると6人の男女が車椅子に座り、パソコンを前に鎖で繋がれています。
 そこに現われる痩身の紳士、レッド。
 彼は社長を名乗り、6人を雇ったと宣言します。
 ミスをしたり仕事が遅かったりすると警告として、額に縦の切り傷を付けられます。
 5回警告を受けるとクビ=死が待っています。

 しだいに6人の共通点が明らかになります。
 連続首切断事件に関わった者たちです。
 刑事あり、弁護士あり、証人あり。

 そして犯人として捕らえられ、終身刑の判決を受け、精神病院で外科的手術を受けたのが、社長のレッドマン。
 彼は無罪を主張し、6人に真犯人を探せと命じます。

 後にレッドマンは本当に無罪であることが判明。
 6人の中に真犯人がいたのです。

 しかし外科的手術によって怪物に変貌したレッドマンは、この時真の殺人犯になってしまうというわけです。

 訳が分からないシチュエーションで始り、少しずつ状況が判明し、最後にはレッドマンはじつは良いやつなんじゃないかと思わせるあたり、なかなかうまい作りです。

 ラストもなかなかショッキングです。

 シチュエーション・スリラーはうそ臭くなったり、ストーリーが単調になったりしがちですが、この作品はあえて密室劇で終らせなかったことが成功しているように思えます。

 無実の罪で怪物になってしまったレッドマン、神経質で洒落者な感じが好感が持てます。
 シリーズ化したら新たなダーク・ヒーローの誕生になるでしょうねぇ。

 一見の価値ありです。

ヘッドハント [DVD]
ニコラス・ホープ,ケリー・パタニティ,サム・レイド,ジェームズ・マッケイ
アメイジングD.C.


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