Cherry

社会・政治

 その昔、桜内義雄という政治家がいました。
 彼が米国を訪問し、桜内という名前から、I am cherry、と自己紹介して失笑を買ったそうです。

 米国ではCherry Boyと言えば、童貞を表す言葉だからだとか。

 禿げあがった頭を乗せたじい様がそんなことを言えば、笑えるのは当然ですねぇ。

 処女に比べ、童貞というのは不当に差別されているような気がします。

 私は何度か、20代半ばくらいの童貞だという男から、相談を受けたことがあります。
 逆に言えば、20代半ばくらいから、男は女性経験が無いことにコンプレックスを抱く人が多いのでしょう。
 相談されても、「お店に行けば」としか答えようがありません。
 「一人でお店に行く勇気がないから、連れて行って下さい」と頼まれたこともあります。
 
 また、世の中には素人童貞という言葉もあって、これはプロの女性としか経験が無く、素人相手では童貞だという意味で、これも女性に嫌われるとされているようです。

 本当に世の女性は童貞や素人童貞が嫌いなんでしょうかねぇ。

 気が合えば、そんなこと気にしないと思いますが。

 また、全国童貞連合略して全童連なる組織があるそうで、入会資格は童貞であることだそうで、20代から60代くらいまで、幅広い年齢層の男たちで構成されているそうです。

 女郎屋というものが全国に存在し、宿場町にも飯盛り女という名称の女郎が必ずいたそうで、しかも昔は吉原などで遊ぶのは通人のやることとされていたことから、素人童貞だらけだったんじゃないでしょうか。

 お金だって、吉原の大夫のような大金を積まれても気に入らない客はお断り、という高級なプロもいれば、筵を抱えて町に立ち、誰であっても安い金で相手をする安い女もいたわけで、お金のあるなしに関わらず、プロの女性を買うことは容易だったことでしょう。

 良家の子女は簡単に股を開くようなことはしないでしょうし、そもそも恋愛自体が破廉恥な行為だったわけですから。

 かつてのようにお見合いを復権せしめなければ、世の中には経験豊富な破廉恥な男と、ほとんど経験の無い男に二極分化し、少子高齢化はますます進むでしょう。

 何も童貞や素人童貞であることを誇ることはありませんが、古風なやり方を試してみるのは意外に効果的かもしれません。

 例えば、職場に気になる異性がいれば、自ら誘うのが当然とされていますが、顔も名前も知っていて、挨拶くらいはする仲なのに、あえて上司に口添えを頼むとか。

 礼儀正しくて古風な好青年だと思われるか、自分から誘うこともできずに外堀を埋めようとする姑息な野郎だと思われるか、それはリスクがありますが、自ら誘ったって断られるリスクがあることに違いありません。

 お見合いにしても上司の紹介にしても、良いシステムだと思います。
 今は結婚紹介所のマッチングシステムなどがありますが、最初から条件闘争みたいで嫌ですねぇ。

 お互いを知っている年配者に紹介してもらうことほど確実なことはありますまい。

 いずれにせよ、童貞だとか素人童貞だとか、死ぬほどどうでも良いことで悩むなんて馬鹿馬鹿しいからお止しなさい、と相談してきた後輩には言いたかったのですが、本気で悩んでいる風なので、言えませんでした。

 恋愛沙汰を良しとする風潮、バブルの頃ほどではありませんが、未だにわが国の善男善女を悩ませていますね。

 草食系だとか肉食系だとかロールキャベツ系だとか絶食系だとか、そんな阿呆な戯言をかましている暇があったら、わが国の将来を憂い、少子高齢化の防止策を考えたいものです。


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