4年前の8月8日、渡辺喜美を党首とするみんなの党は、特定の業界や労働組合に依存することなく、1人ひとりの国民に根差した政党、「みんなの党」を結党することとした、と高らかに宣言し、政治運動に邁進しました。
自民党も嫌、民主党には任せられない、という有権者の心をある程度はつかみ、現在、衆参合わせて36人の国会議員を擁するまでに成長しました。
渡辺代表と江田幹事長の2枚看板でここまでやってきましたが、政界再編に関して意見が食い違い、渡辺代表は江田幹事長を更迭してしまいました。
小さな政党といえども、必ず権力闘争が起きるのですねぇ。
江田議員は維新の会と民主党の非労組系議員とで早急に政界再編を仕掛けようとし、渡辺代表はこれを拙速であり、政界再編ありきでことを進めては、結局民主党のような寄り合い所帯になってしまう、との危機感を持ったようです。
じつは私、みんなの党が大嫌い。
維新も嫌いですが、みんなの党は輪をかけて嫌いです。
まず、名前が嫌い。
「みんな」という漠然とした感じが嫌です。
「みんな」とは誰と誰のことでしょうか。
私はそもそも和を以て貴しとなす、その和を重んじる象徴的な言葉である「みんな」という言葉が嫌いで、ただの一度も、その唾棄すべき言葉を口にしたことがありません。
「みんな」とは言っても全人類のことではまさかありますまい。
そしてわが国の有権者全員のことでもありますまい。
そうであるなら、必ず、この人達は「みんな」で、それ以外は「みんな」の仲間ではない、という排除の論理が働き、わが国のどんな小さな組織やグループでもそれが起き、いわゆるイジメなどに繋がります。
そして、もう一つは実利的な理由からですが、みんなの党は必要以上に役人や公的機関に勤める者の数を減らそうとしたり、給料を減額しようとします。
わが国は先進国中、人口比でダントツ国家公務員の数が少ないのをご存知ないのでしょうか。
そして役人の給料が泣けてくるほど安いことも。
そのくせ国会議員の削減も歳費カットも、口ばっかりで一向に実現できません。
震災復興のため、国家公務員は平均7.8%もの給料カットを甘んじて受け入れたというのに。
7.8%といえば、比較的軽い不祥事を起こした場合の懲戒処分である給与の減額にも相当しようかという大金です。
しかもそれは基本給のみならず、超過勤務手当にも、ボーナスにも適用されます。
私は、7.8%減額されたからと言ってただちに生活が立ちいかなくなるわけではありませんので、震災復興のためであるならば、喜んでをそれを受け入れようと周辺の職員に綺麗ごとを並べて顰蹙を買いました。
働くのは金を貰う為ですから、同じ仕事をしながら給料がカットされるというのはやれませんねぇ。
渡辺代表、憲法改正の前にやることがある、というのが口癖です。
どうやらそれは行政改革を主に念頭に置いているようですが、私は行政改革の前にやることがあると思います。
それは国会議員自らが身を切る、政治改革であるに違いありません。
大口をたたくなら、それなりに実績を残してみなさい。