わが国では昭和陛下の玉音放送が流された8月15日を終戦記念日としていますが、米国などの戦勝国は、今日、9月2日を戦勝記念日としています。
1945年9月2日、戦艦ミズーリで、重光葵外相らが降伏文書に署名したからです。
同じ年の5月8日は、ドイツが降伏したため、VEデー(Victory in Europe Day ヨーロッパ戦勝記念日)と呼ばれています。
同様に、わが国が降伏した日ということで、VJデ―(Victory over Japan Day)と呼ぶわけですが、inとoverの違いが生じた理由は、要するにわが国が枢軸国の中で最後に降伏したため、第二次大戦すべてが終結したためであると思われます。
戦勝国にしてみれば誠におめでたい記念日なのでしょうが、わが国にとっては屈辱の日であり、8月15日より以上に、わが国民は今日と言う日を記憶に刻み、2度と屈辱的な敗戦を喫しない、さらには戦争そのものを避けるよう努力することを思い起こすべきでしょう。
わが国政府及びマスコミは、敗戦記念日を終戦記念日と言い換え、9月2日という屈辱の日を意図的に忘れてきたように感じます。
8月はこれでもか、というほど戦争の被害や加害を報道し、日本人にとって暑くて不快なうえ、センチメンタルな報道が溢れ、いっそう不愉快にさせられる、嫌な月です。
もう戦後68年も経つのですから、感情的な報道は避け、開戦に至った理由や世界情勢、戦争中については戦略の誤りなどを冷静に分析する報道だけを、8月ではなく、9月2日に放送したら如何かと思います。