最近国籍不明の無人飛行機が、尖閣諸島周辺を領空侵犯していることが確認されています。
中国軍機であると、わが国政府は見ています。
それを受けて、安倍政権は無人機撃墜を含めて対処方針を策定する方針だとか。
1983年の大韓航空機撃墜事件を思い出します。
ソ連を領空侵犯した大韓航空機が、ソ連側のたびたびの警告にも関わらず、領空から出ず、ソ連軍機に撃墜され、遂には乗員乗客全員、200名以上が死亡した痛ましい事件です。
一説には、大韓航空機パイロットの英語能力が低く、うまく意志疎通できなかったとか、そもそも頭がおかしくなっていたとか、様々な憶測を呼びましたが、今となってはよく分かりません。
ただ、冷酷な国際社会の常識では、警告を無視して領空に留まれば、民間機といえど撃墜されても仕方が無い、という当時の解説に震え上がった記憶があります。
パイロットが乗っていれば、少なくとも警告することができます。
やりとりもできるでしょう。
しかし、相手が無人機で、しかも偽装して国籍不明である場合、有無を言わさず撃ち落とす以外に、どんな方法があるでしょう。
中国軍幹部は、中国の無人機を中国領空で撃墜すれば、その後中国領空を飛ぶわが国の飛行機を全て撃ち落とす、と息巻いています。
ここにいたって、国籍不明と柔らかく表現していたわが国政府のやり方を無視し、中国軍機だと認めてしまいました。
しかし、尖閣諸島は両国が所有を主張しており、もちろん、領空も双方が自分の物だと言い張っています。
これがエスカレートすれば、武力紛争に突入する可能性が高くなります。
でも私は、おそらく中国軍はまだ尖閣諸島を武力で奪う意志は無いものとみています。
日米両軍の能力のほうが、少なくとも海上では中国を圧倒しているからです。
口では過激な脅しをかけてくるでしょうが、そんなことは無視して、わが国政府が出来ること、そしてすべきことを、淡々と行えばよいのです。
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