自己犠牲か、軽率か

社会・政治

 誠に痛ましい事故が起きてしまいました。

 踏切で倒れていた74歳の男性を助けようと、踏切が折りかかった線路に駆けて行き、男性を助けた40歳の女性が死亡。
 しかも父親が止めるのも聞かず、「助けなきゃ」の一言を残し、父親の目の前で帰らぬ人となってしまいました。

 女性のご両親、家族、親族、友人、同僚などの心中を思う時、これほどやり切れない事故がありましょうや。

 近くの男性は非常停止ボタンを押したそうですが、電車は急には止まれません。

 この女性の自己犠牲の精神は称賛すべきものですが、少々冷静さに欠けていたとしか思えません。
 倒れている男性を女性一人の力で、電車が来る前に助け出すことが出来るかどうか、ちょっと考えれば分かりそうなものです。
 
 後先考えずに助けたいという一心で駆けだしたのでしょうが、そのような行動は厳に慎むべきです。

 出来ることは、なるべく早く非常停止ボタンを押すことだけ。
 踏切が降りた線路に侵入するなど、自殺行為以外の何物でもありません。

 男性が助かったのは喜ばしいことですが、そのために自分の命を危険にさらしてはなりません。

 人間、事故や災害などの際、まずは自分が助かることを最優先すべきです。
 自分の命を軽んじるようでは、逆に振れれば他人の命を疎かにすることにつながるでしょう。

 起きてしまったものは仕方がありません。

 女性の自己犠牲の精神には敬意をはらいますが、真似するようなことは絶対に止めて欲しいと思います。

 それは軽率というものです

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