停職処分並みか?

社会・政治

 米国の会計年度は10月1日から始まるのだそうですね。

 で、米議会で予算が承認されなかったため、10月1日から政府機関の業務が一部ストップしています。

 重要ではないと判断された国立博物館・美術館、国立公園などは、軒並み閉まっています。
 まぁ、確かにそれらは一種のお遊び施設で、閉まっていてもさしたる影響は無いのかなと思いきや、米国の国立公園は、結婚式及び披露宴を行える施設が整っている所が多く、米国人以外のカップルからも人気だとか。

 それが、すで何百組もの予約客が五十万円以上ものお金を前払いしたにも関わらず一方的にキャンセルされ、まだ返金もなされていないそうです。
 当事者にとっては大問題でしょうねぇ。
 一生に一度のことかもしれないのに。
 多くてもせいぜい3回くらいでしょう。


 また、国防や警察は重要だとして活動が継続していますが、戦死した米兵の遺族に支払われる弔慰金は重要ではないとして、支払い業務がストップしているそうです。
 さらに、臨床試験での抗ガン剤投与も中止されたそうです。
 あくまで試験であって治療ではないということかもしれませんが、実質的には治療であって、公的医療は継続する、という原則に反していますね。

 一方で、米国議会内にある議員専用のサウナとスポーツジムは重要だとして、利用できる状態になっているそうです。

 アフガニスタンなどで、すでに10月以降、20名以上の戦死者が出ています。
 大事な家族を失い、経済的に苦しくなるであろう遺族への弔慰金の支払いが重要でなくて、なんで議員専用のサウナやジムが重要なんでしょうねぇ。

 わが国でも4月1日までに予算が成立しなかった年がありますが、必ず、一か月か二カ月の暫定予算を組み、国民生活に支障が出ないようにする智恵くらい、与野党とも持ち合わせています。

 ただし、清掃業務や警備業務等の、1年ごとに入札で業者を決め、年間契約を結ぶような場合、暫定予算として4月1日付けと、本予算成立時の2回契約を交わさなければならず、面倒くさいことこの上ありません。

 予算が成立していない場合、極端に言えば政府機関の電気代も水道代も払えないわけで、当然職員の給料も払えません。

 どうやって米国は警察や軍や空港を動かしているのか不思議です。

 て言うか、それらが動かせるなら、国立博物館や国立公園だって閉鎖せずに済むような気がします。

 ところが、重要でないとされた職種に従事する政府機関の職員80万人が、臨時休暇となっているそうです。

 ちょっと羨ましいような。

 ただし、有給休暇になるか無給休暇になるかはまだ分かりません。

 議会のせいで役人が無給休暇を無理矢理とらされるのだとしたら、たまりませんねぇ。

 それでは停職処分と同じではないですか。

 政府機関で働くなら、議会のサウナを運営する職に就きたいと思うのが人情でしょうね。


 あと、自分の仕事は重要ではないんだと宣告された感じがして、モチベーションはダダ下がりでしょうねぇ。

 米国の影響力は下降気味だとは言っても、今なお世界唯一の超大国であることは間違いありません。
 その米国が国内問題でゴタゴタして、重要な国際会議への出席を大統領がドタキャンしなければならない今の状態は、同盟国たるわが国のみならず、広く世界に悪影響を及ぼすでしょう。

 米国議会を構成する与野党議員の皆さまにおかれましては、広く世界の利益を考えて歩み寄られたら如何ですか。

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