今日は広島に原爆が投下された日ですね。
原爆投下については、無差別大量虐殺で犯罪行為だとする言い分と、本土決戦を避けることになり、結果として連合軍兵士のみならず、多くの日本軍兵士、日本の民間人を救った必要悪だとする考え方があります。
一般的には、2発の原爆が、わが国がポツダム宣言を受諾する決意をさせたと言われているようですが、日本政府及び軍部にとって最も痛手で誤算だったのは、ソ連の参戦でしょう。
ソ連を敵に回しては、四方八方敵だらけということになり、そのまま戦争を継続すればわが国は分断国家になってしまったことでしょう。
私の母は長崎で被爆しており、私は被爆2世ということになりますが、あの状況下での原爆投下の是非を、現代の価値観で断罪する気にはなれません。
もちろん、原爆投下を積極的に肯定する気もありませんが。
要するに、ニュートラルな立場ということになりましょうか。
ただ一、その後70年、一度も核兵器が使用されなかったことは、2発の原爆の尊い犠牲者のおかげだと感謝しています。
核大国が核を使わないのは、もちろん報復攻撃が怖いというのが一番の理由だとは思いますが、それにしても、あの惨状を知った世界の指導者が、核を使うことをためらう理由の一つになっていることは間違いないでしょう。
冷静に考えて、近い将来、核兵器が廃絶されることはあり得ないでしょう。
しかし少しづつでも核兵器を減らし、最終的には全廃し、その先には軍事力そのものが必要なくなることを、無理とは思いつつ、目指すべきでしょうねぇ。
その長い、あるいはあり得ない道のりを思うと、茫然とせざるを得ません。