社会・政治

 2月9日は風の日なんだそうですね。
 風がふ(2)く(9)から、という語呂合わせだそうです。

 あれはたしか私が新人の年でしたから、1992年でしたでしょうか。
 風の会という少数政党が参議院選挙に立候補しました。
 野村秋介ら、新右翼と呼ばれる人々の小さな政党でした。
 横山やすしも立候補していましたね。

 中心人物の野村秋介は新右翼という言葉を嫌い、新浪漫派とか民族派とかいう言葉を好んでいました。

 経団連を襲ったり、朝日新聞に猛抗議したり、過激な言動で知られる人でした。
 朝まで生テレビなどに出演し、うっとりと自説を語るその姿は、不気味でありつつ、どこか憎めない、魅力的な人でした。

 週刊朝日が風の会虱の会と揶揄したことがきっかけで朝日新聞社長室に抗議に出かけ、その場で拳銃自殺を遂げました。
 虱の会のイラストを描いた山藤章二はしばらくショックでイラストを描けなくなったと聞き及びます。 
 

 テロリストであり、ロマンティストでありました。
 テロは許されない行為ですが、右翼革命の熱狂の中に美を見出してしまい、それに囚われた悲劇の人とでも言う他ありません。
 あるいは、喜劇?