愛知県で91歳の認知症のおじいちゃんが電車ではねられた事故で、鉄道会社がおじいちゃんの妻と息子に7百万円超の損害賠償を求めていたところ、このたび最高裁は遺族の責任を認めず、損害賠償をまぬかれました。
いやな話ですねぇ。
91歳のおじいちゃんが電車にはねられたのも嫌な話なら、鉄道会社が巨額の損害賠償を求めたのも嫌な話。
何年にもわたって裁判が行われたのも嫌な話。
自分が91歳のおじいちゃんだったなら、あるいはその遺族だったならと想像すると、ぞっとします。
もちろん、鉄道会社が悪いわけもなく、要するに誰も悪くない、ということ。
しかし鉄道会社が損害を被ったのも事実で、三つの切ない事情があります。
認知症で一人ふらふらして電車にはねられたおじいちゃんの切なさ。
大切な肉親を失いながら損害賠償を求められる切なさ。
何の落ち度も無いのに損害をかぶる鉄道会社の切なさ。
認知症患者は座敷牢にでも入れなければならないのでしょうか。
どういう結果になっても後味は悪いと思います。
今回、鉄道会社は何をもって鬱憤を晴らせば良いのでしょうねぇ。