それを言っちゃぁ、おしまいよ

社会・政治

 麻生副総理、行政文書の管理に関する質問で、決裁について、「全文書を全部読んでいるかと言われると自信がない」旨の答弁をし、立憲民主党の枝野代表があきれ返っていましたね。

 しかし、役所の世界では、中身を見ずに決裁の印を押すのはよくあること。
 特に高い役職であればあるほど決裁文書は厖大になり、一々読んでいたら仕事が滞ってしまいます。

 差別用語らしいですが、俗に盲判(めくらばん)などと呼ばれます。

 そうはいっても、押印した以上、責任は決裁権者にあります。
 中身を読もうと読むまいと、責任を取るのは押印した決裁権者です。

 それなのに、馬鹿正直に「全部は読んでいない」みたいなことを言うのは反則です。
 読んでいなくても、読んだ、と言い張らなければいけません。

 私のような下っ端でも、下の者から上がってきた決裁文書を穴のあくほど読むことはありません。
 決裁文書の種類にもよりますが、軽微なものは斜め読みだけで押印します。
 そうじゃないと書類が溜まって仕方ありません。

 役所に限らず、稟議制を取っている組織では多かれ久なかれそうなんじゃないでしょうか。

 でもまぁ、本当のことだからこそ、それ言っちゃおしまいよ、って感じでしょうか。