ソビエト崩壊から30年

社会・政治

 昨日、12月25日でソビエト連邦崩壊からちょうど30年だそうです。
 ゴルバチョフ大統領が辞任した日。
 私は大学4年生で、近づく就職に恐怖していました。

 ソ連の崩壊、驚きましたねぇ。
 ソ連はかのレーガン大統領から悪の帝国とまで呼ばれ、共産社会に君臨していました。
 当時は米ソの冷戦が激しく、まさかその一方が崩壊にいたるとは思っていませんでした。

 ソ連崩壊は、米国の封じ込めによる結果だとする論や、構造的な問題、つまり共産社会という全体主義的な体制は、そもそも長持ちしない、とする論、あるいはゴルバチョフやエリツィンによる政策的な誘導によるとする説、色々飛び交いました。

 その正否は歴史学者に任せるとして、私は単純に、あれほど強固に見えた体制が、わずか70年ばかりで崩壊してしまうという冷厳な事実に、ただ世の無常を感じるばかりでした。

 欧州にはソ連の衛星国家とも言えた社会主義国家は存在しなくなり、今は中国や北朝鮮、ベトナムなど、アジアに見られるだけになりました。
 特に中国は、その人口の多さと軍事的、経済的な力によって、米国をも脅かす超大国に成長を遂げました。
 その事実を見るとき、少なくとも現時点では、ソビエトを始めとする共産国家が構造的な問題で崩壊したとまでは言えないと思います。
 もし構造的な問題なら、天安門事件の時に、中華人民共和国は崩壊への道を歩み始めたのではないでしょうか。

 欧米諸国は単純に中国を責める言説を繰り返しており、わが国もそれに倣うべきだという意見が聞かれます。
 それは多分民主主義国家としては正しい態度なのでしょう。

 しかしわが国は中国とあまりにも地理的な距離が近い。
 下手を打つと簡単にやられてしまいます。
 必ず米軍が駆けつけてくるとは思えません。
 米国だって無駄な血は流したくないでしょうから、まずは自国の防衛は自国でなんとかする覚悟を持つのが肝要かと思います。

 最近は今にも赤い大帝国が台湾に攻め込むのではないかという報道を目にします。
 その時、米国や日本はどうすれば良いのでしょうね。
  それは起きてみないと誰にも分かりません。

 過去の出来事を振り返ってみると、起きるはずがないと思えることが、何度も起きてきました。
 
 古くはテロ事件を端に発するとしか思えない大化の改新。
 新しくは太平洋戦争の敗戦による大日本帝國の崩壊。
 
 ソ連崩壊のような出来事がアジアでも起きるのか、あるいは半永久的にアジアにおいては共産国家が繁栄を極めるのか。

 私は120歳までも長生きして、その行く末を見届けたいと願っています。