おとなの事情 スマホをのぞいたら

映画

 今日は同居人が老いた義母の家に行っているため、独り。
 コメディを借りて観ました。
 観たのは、「おとなの事情 スマホをのぞいたら」です。

 年に一回、ホームパーティーを開いている3組の夫婦と独身男の7人。
 彼らは8年前、台風の晩、三階建ての家に避難し、3階まで水がきて、やむなく屋上に逃げ、ずぶ濡れになりながらも3日間を生き抜いて救助された仲。

 命の危機を乗り越えた7人の、楽しい夜でした。

 年齢も職業もばらばら。
 だからこそ楽しいはずです。
 避難した屋上で知り合って結婚した一組の若い夫婦。
 その妻が、夫婦の間には秘密がないはずだと、スマホを出し、電話ならスピーカーで聞き取れるようにし、メールやラインなら互いにに見せ合うというゲームを始めようと言い始めます。
 戸惑いながらもゲームにのる仲間たち。

 しかしそのせいで、浮気がばれる男や女、カミングアウトできないでいた独身男がゲイであることが判明したり、それぞれの秘密がつまびらかになっていきます。

 

 パーティーは最悪なムードに。
 しかし励ましあい、助け合った8年前を思い出し、互いが生きていることを確認しあうために年に一度のパーティーは続けようということになって映画は終わります。
 ゲス野郎たちの話のはずが、なんだかほのぼのした雰囲気で終わります。
 
 もともとイタリアの映画だったそうですが、日本でリメイクしたようです。

 浮気やゲイであることなど、たいしたことではないですが、その渦中にいる者にとっては一大事。
 大人、いや子供も、それぞれに秘密を抱えているようです。  
 その小さな秘密に目をつぶりながら、互いを尊重しあって生きるほかありません。
 秘密の一つもなく、全くの清廉潔白だなんて人は滅多にいないでしょうし、いたら少々薄気味悪い感じがします。

 この映画はそんな小さな秘密と、不思議な縁でつながった人々を描いて秀逸です。

  それにしても、コメディなんて興味がなく、ホラーやサスペンスばかりを観ていた私はどこに行ったんでしょうね。