今日は成人の日なんだそうで。
今年は18歳から成人扱いとするそうですが、お酒と煙草は20歳まで禁じられるそうです。
なんだか中途半端ですね。
参政権を認め、保護者の同意なしにクレジットカードを作れるそうですが、それなら酒も煙草も許してやれよいと思います。
酒も煙草も禁じているせいか、成人式ではなく、20歳を祝う会、みたいな名称で行う自治体が多いそうです。
18歳、19歳は参加させないということでしょう。
千葉市もそうすると聞きました。
千葉県では浦安市がディズニーランドで成人式を毎年行ってきて、最初は新鮮なニュースでしたが、今では当たり前になってしまいました。
また、成田市は成田国際空港で行うと聞きました。
そういう大きくて知名度の高い場所がある自治体は良いですね。
私が住む千葉市では、例年、千葉ポートアリーナだか幕張メッセだか分かりませんが、海沿いの大きな会場で執り行ってきたようで、今年もそうするようです。
私が住むマンションの最寄り駅の前では、初々しいスーツ姿の集団を何組か見かけましたが、振り袖姿の女性は見かけませんでした。
なんででしょうね。
新成人の希望に満ちた顔を見ると、これから大変だなという気持ちになります。
泥船のようになってしまったわが国で、これから大学を卒業して就職し、薄給に耐えながら結婚して子供をもうけたりするんでしょうね。
あるいは稼いだ金を自分一人で使うため、一生独身をとおす人もいるでしょうし、そもそも結婚したくても相手が見つからない、という人もいるでしょう。
お金持ちになる人もいればホームレスになる人もいるでしょう。
どんな人生を歩むにしても、楽な生き方を出来る人は一握りでしょうね。
今年54歳になるおじさんには眩しくも気の毒にも見える新成人たち。
そういう人たちが、あと2年もすると、新人として職場に入ってくると思うと、自分も年をとるわけだと、妙な感慨を覚えたりします。
よく昔の権力者は不老不死の薬を求めたりしました。
しかし私は、1秒たりとも若返りたいなんて思いません。
乗り越えてきた苦しい日々を、もう一度やるなんてまっぴらです。
時をさかのぼるチケットがあれば、欲しくなる時がある。
あそこの分かれ道でやりなせるならって。
と歌ったのは、さだまさしでした。
その時々で迷いながらも最善の道であると思って選んだ結果がこの体たらくですから、やり直したって、多分後悔するでしょう。
後悔の無い人生なんて私には想像できません。
後悔が無いなんていうのは、ただの強がりか、単なる嘘か、記憶を書き換えてしまったか、あるいは頭がイカレテしまったとしか思えません。
そういえば新人の頃、定年間際の先輩から、これから人生の苦労を重ねなきゃいけないなんて大変だね、と言われたことがあります。
その時は、このおっさん何言ってんだろうなと思いましたが、今になって、その先輩と同じようなことを思うようになりました。
苦労に苦労を重ねて定年を迎える頃には気力体力も尽き果てて、衰えていくんでしょうね。
安倍政権が掲げた一億総活躍社会だとか、生涯現役社会だのという言葉を聞くと、ぞっとします。
馬車馬のように働いて、年金支給開始年齢の前に死ね、と言っているように聞こえたのです。
高度経済成長時代は、言わば戦後社会の青年期だったのかもしれません。
バブルと言う絶頂を超えて、わが国は衰え続けています。
まるで人生のようです。
これらは疲れた中年オヤジの繰り言と思って、新成人は希望だけに縋って生きてほしいと思います。
どうせすぐに希望なんて失いますから。