東京タラレバ娘

ドラマ


 ネットフリックスで2017年の「東京タラレバ娘」全10話と2020年の特別編を鑑賞しました。
 30歳の独身女3人の群像劇です。
 3人は高校時代からの友人で、何かと理由を付けては女子会と称して痛飲する仲です。
 売れない脚本家、ネイリスト、実家の居酒屋の手伝いの3人です。
 彼女たちの目標は3年後の東京オリンピックまでに幸せな結婚をして、出来れば出産もして、家族で東京オリンピックを鑑賞すること。

 しょっちゅう集まってはああしていたら、こうしていればと、たらればを繰り返します。

 しかしこの三人、何も無いわけではありません。
 居酒屋手伝いの女は不倫の恋に走ったり、ネイリストは昔振った男のセカンドに収まったり、脚本家は結婚寸前までいって破局したり。
 そして脚本家には放っておけない憎まれ口ばかり叩いているモデルで俳優のイケメンがいて、これが中々良い感じになっています。

 2010年には3人は33歳になっていますが、結婚したのはネイリスト一人だけです。
 しかも義母との関係に悩み、これが望んでいた結婚だったのだろうかと苦悩します。
 居酒屋手伝いは夢だったカフェを開き、一人で頑張っています。
 脚本家はハリウッドに渡った男をなんとなく待っています。

 いずれにしろ、この世は思いどおりにはいきません。
 30歳だろうが、40歳になろうが、あるいは80歳になっても、その時々の悩みを抱えて生きるものです。
 そして80歳になってもタラレバ娘はタラレバ老婆になるだけです。

 軽いラブ・コメディの意匠を纏いながら、人生の真実を鋭く突く作品で、私は魅了されました。