文学

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憲法記念日

今日は憲法記念日ですね。 永井荷風は「断腸亭日乗」で、日本国憲法施行の日、ただ一言、以下のように記しています。 米人の作りし日本国憲法 、今日より実施の由。嗤ふべし。  おそらく永井荷風は、日本国憲法が発布、施行されたというその事実より、旧敵国がわが国を骨抜きにする目的で作った阿呆陀羅経を、その意味するところを理解せずに喜んでいる日本国民の不甲斐なさを嗤ったものと思われます。 しかし施行65年を経た今日、どのマスコミが行う調査でも日本国憲法改正に賛成するものは50%を超え、新聞社によっては60%ちかくにも上っています。  眼が覚めるのに65年もかかったことはそれこそ嗤うべきですが、冷戦下、憲法改正と言うだけで軍国主義者呼ばわりされたことを思えば、隔世の感があります。 今、みんなの党やたちあがれ日本、自民党、民主党などは基本的に憲法改正に賛成の立場。 社民党は護憲。 共産党は護憲のように思われがちですが、じつは当然のことながら、赤い憲法に改正したいというのが本音です。 公明党は今の憲法に条文を書き足す加憲。 今国会で憲法改正を発議すれば、三分の二を得ることができ、国民投票で過半数を制して...
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さみだれ

千葉県は朝からどんよりとした雲に覆われ、時折雨がぱらつています。 五月雨かな、と一瞬思いましたが、五月雨は陰暦の5月、今で言うと6月後半から7月前半にふる雨のことですから、私たちの季節感でいうと、梅雨をさしているものと思われます。 こういうことはよくあって、正月を初春などと言うと、真冬じゃぼけ、と思いますが、陰暦での正月は2月も後半ということですから、そろそろ梅が開き始めるかという頃。 初春という表現も頷けます。 してみると、下の藤原定家の和歌も、趣深く感じられます。 五月雨の 月はつれなき み山より ひとりもいづる 郭公かな 梅雨どき、月はつれないことにその姿を見せてはくれないが、山からホトトギスの鳴き声がして、趣深く感じられる、といったほどの意でしょうか。 では、下の蕪村の句はどうでしょうか。  さみだれや 大河を前に 家二軒 さみだれや 名もなき川の おそろしき 梅雨どきの自然の恐ろしさを静かに暗示して秀逸です。  幸いにして、雨は明日までで、あさってからはよく晴れるそうです。 明日からの4連休、後半が行楽日和と見えます。 小さな楽しみを、しっかりと楽しみましょう。蕪村句集 現代...
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クールビズ

今日からクールビズ。 私もノーネクタイ・ノー上着で出勤しました。 でもまだそんなに暑いわけでもないし、変な感じです。 ネクタイを締めないですむのは気楽で良いですけど。 クールビズというと、サラリーマン川柳にもよく詠まれていますね。 我が社では 部長のギャグが クールビズ  お仕着せの あわれ男の クールビズ  怒らない それが今年の クールビズ  購入費 高くついたり クールビズ  なかなか笑わせてくれます。  クールビズはまだ実際には定着していないのかなぁと思わせたのが、 全員が クールビズ着て 寒くて暖房ですかねぇ。 クールビズを無理強いされている感じで、なんでも横並びが好きなわが民族らしい光景と言えましょう。 寒ければ上着を着ればいいのに、クールビズ期間中だからって、社員一同打ち揃い、無理して薄着しちゃって るんですねぇ。 阿呆ですねぇ。これから本格的な夏が来て、冷房をなかなか入れてもらえないとなると、クールビズは絶大な威力を発揮するんでしょう。 にほんブログ村本・書籍 ブログランキングへ ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
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花橘の

今日は馬鹿に暖かったですねぇ。 首都圏は軒並み25度を超える夏日だったとか。 もう季節は初夏なんですねぇ。さつきまつ 花橘の 香をかげば 昔の人の 袖の香ぞする                             よみひとしらず 「古今和歌集」に所収の和歌です。 初夏の花の香に昔の人をしのぶなんて、洒落ていますねぇ。 五月雨に 物思ひをれば ほととぎす 夜深く鳴きて いづちゆくらむ                                 紀友則 こちらも「古今和歌集」に見られる初夏の和歌です。 五月雨の夜、ほととぎすの声を聞いて感傷的になり、ほととぎすや自分はどこに行くのだろう、と詠っています。 命の炎が燃え上がる季節であっても、感傷的になってしまう、わが国古典文学の特徴の一つでしょうか。 私は今日の暖かさを素直に喜んでいます。 3月5日に父が亡くなって一ヶ月半、体重が6キロも落ちてしまいました。 食事制限も運動もしておらず、食欲のままに食っているのですが、その食欲が落ちてしまったのです。 体重が落ちて寒さを強く感じるようになってきた頃あいでもあり、この暖かさは亡父がもたら...
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さる高貴なご一家の跡取り

今日、私が勤める研究機関に、さる高貴なご一家の跡取りが最新の研究成果をご視察におみえになりました。 私が勤める研究機関には、さる高貴なご一家の跡取りが年に2回くらい、ご当主夫妻が数年に1回訪問されます。 跡取りの奥様は何年も精神を病んでいて、いつも1人でいらっしゃいます。 寂しいですね。 ご当主夫妻は仲良く2人でお出ましになります。 いつも思うのですが、なんでここまで、というくらい、警備が厳重です。 そこいら中に千葉県警と皇宮警察のおまわりさんたちがいかつい顔で立っており、研究所内のマンホールやダクトは事前に安全を確認してから封印します。 我々日本人は、この高貴なご一家を大事にすること過剰に過ぎるように思います。 しかも分刻みのスケジュールで、下手にご下問もできないような雰囲気です。 時間が押しちゃいますから。 なんだか可哀そうになっちゃいます。 しかも視察の間、宮内庁やら皇宮警察やら研究所の偉い人やら、大名行列のようのじょろじょろ付いてまわって、なんだか滑稽です。 今日は10時40分から15時23分まで長時間ご滞在。 昼食は近くのホテルに頼んで用意してもらいます。 開かれた皇室という...
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