文学

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後追い

昨日、今日と同居人が風邪に臥せってしまいました。 昨日の朝高熱を発し、すぐに内科に行って検査したところ、コロナでもインフルエンザでもなく、風邪との診断。 咳がひどく、咳止めやら解熱剤やら抗生物質やらが処方されましたが、薬効確かではありません。 2日間、私はリビングダイニングで過ごし、飯も一人。 同居人は粥を食うために出てくる以外はずうっと寝室で過ごしていました。 感染を怖れて私はリビングに布団を敷いて寝ました。 ドア一枚隔てただけですぐそこにいるのに、なんだか寂しい気持ちが続きました。 べつに難病に冒されたわけでもないのに。 同居人に頼ること著しいものがあります。 若い頃はそうではありませんでした。 いつでも離婚して良いとさえ思っていました。 私は独り暮らしの経験が3年ほどあり、ために一通りの家事をこなすことができます。 独り暮らしは快適でしたし、そこに戻ることに躊躇はありませんでした。 しかし双極性障害を発症してから、少しづつ同居人への依存が始まり、今ではこの体たらくです。 全くもってお恥ずかしい。 よく老いて連れ合いを亡くすと、男のほうががっくりきてしまい、女は逆に生きいきするとか...
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もう十分

今日は休暇を取りました。 自立支援医療受給者証の更新のためです。 これは重度な精神病患者が社会で生きていけるようにするための支援制度で、認定を受けると医療費及び薬代が1割負担で済みます。 私は「重度かつ継続」に認定されており、もう10年以上1割負担で済んでいます。 双極症(最近双極性障害から双極症に名称が変わりました)は完治するということがなく、寛解に至ったら寛解状態を長引かせるのが主たる治療方針になります。 そのため、予防的に、しかし大量の精神病薬の服薬が必要になります。 当然、薬代も高くなるわけで、1割負担でかなり助かっています。 手続きが終わって、本屋に立ち寄り、超シルバー川柳という本を買いました。超シルバー川柳 レッツゴー100歳編みやぎシルバーネット河出書房新社 90歳以上の作者が詠んだ川柳ばかりを集めたものです。 90歳ともなると達観して枯れた味わいになるのかと思っていましたが、そうでもないようです。 考えてみれば今私は55歳ですが、20代、30代の頃は50歳を過ぎれば浮世の悩みはあらかた無くなるのではないかと思っていましたが、そんなことはありませんでした。 それを敷衍すれ...
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家族じまい

やっと迎えた週末。 週末の喜びだけが私を生かしているようなものです。 勤務中の私は死んでいないだけです。 今日は午前中、読書をして過ごしました。 読んだのは「家族じまい」。 近頃お気に入りの桜木紫乃の小説です。 午後は本屋と和菓子屋に出かけ、小説を2冊と栗蒸し羊羹を購入。家族じまい (集英社文庫)桜木紫乃集英社 家族じまいと聞くと、誰もが墓じまいという言葉を連想するかと思います。 墓を終わらせるがごとく家族を終わらせる物語ではありません。 5つの短編小説から成っており、それらが、例えば長女を主人公にした小説から二女を主人公にした小説になり、両親、伯母、何の関係もないが両親の旅で行きあう若いサックス奏者と、何らかのつながりを持った連作短編集になっています。 家族を終わらせることは、例えば離婚とか死別とか色々あるでしょうが、結局、何となく終わっていくのだろうと思います。 おぎゃぁと生まれた子供が成長する過程で父母や祖父母、きょうだいらと過ごして家族の中で生き、長じて自分もまた結婚して家族を持つ。 切れ目の無い繰り返しのようでいて、全ての家族は終焉を迎え、二度とその家族がもとに戻ることはあり...
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恥ずかしながら昨日38度4分の熱を出して寝込んでしまいました。 連休中に寝込むなんて初めてのことです。 今日解熱剤を飲んで36度9分まで下がりました。 もったいないことをしました。 目が熱い感じや肩や腰が痛む感じ、ひどくだるい感じ。 これらによって精神状態が激しく動揺します。 全然考えていなかった連休明けの仕事のことがやけに気になったりします。 休みはあと二日あります。 楽しまなければ損ですね。
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よいお年を

昨夜、カルーセル麻紀をモデルにしたという小説、「緋の河」を読みました。緋の河(新潮文庫)桜木紫乃新潮社 カルーセル麻紀をモデルにしたと言っても、家族構成から何から、ほとんど作者の空想による虚構だそうで、ドキュメンタリーみたいな物とはかけ離れています。 この世の者とは思えないほどの美少年がゲイボーイとなって成功し、テレビ番組への出演が決まるまでの半生を描いています。 この作者らしいストーリー展開の妙は感じましたが、私は失敗作だと感じました。 無駄に長いし、主人公の描き方がステレオタイプです。 桜木紫乃という小説家、最近よく読んでいて、どれも面白いのに、残念な作品でした。 それはさておき。 今日で令和6年(2024年)も終わりです。 大晦日だからと言って特別の感慨はありませんが、今年も一年生き延びることが出来たことには感謝しています。 私の駄文にお付き合いいただいた皆様には感謝の言葉もありません。 良いお年をお迎えください。