映画 赤ずきん
昨年の6月にダーク・ファンタジー「赤ずきん」がロードショー公開されました。 私は不覚にもこれを見逃してしまい、昨夜DVDでやっと鑑賞できました。 グリム童話で有名な、あの「赤ずきん」を大胆にアレンジした作品です。 中世ドイツの森。 そのはずれに在る自然豊かな村を舞台にしながら、自然美としての自然ではなく、作り物めいてやけに小奇麗な人工美としての自然が重要な背景になっています。 そしてこの映画の主人公は幼い女の子ではなく、立派に成熟して意に沿わない結婚を前にした美しい女性なのです。 お金持ちの婚約者と、幼馴染で恋仲にある木こりの青年。 二人のタイプの異なる美青年の間を揺れ動きながら、村はずれに住むおばあちゃんや、かつて同じように意に沿わない結婚をした母親、飲んだくれの父親、頼りない村の神父、神父が招いた狼退治を専門とする騎士団を率いる高僧、そして何より巨大で真っ黒で異常に敏捷な狼が、この物語の幻想的な美しさを暗く盛り上げます。予告編、いかがでしたでしょうか? この映画のように美しく、残酷で、人工美の極北のようなダーク・ラヴ・ファンタジーを他に知りません。 真冬の一夜、私は美しい物語に酔...