思想・学問

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かまってちゃん

以前、このブログで神聖かまってちゃんというイカレタ、しかしなかなか素敵な歌を披露するバンドを紹介しました。 近頃の韓国をみて、上の歌を想起しました。楽しいねワーナーミュージック・ジャパンワーナーミュージック・ジャパン サッカー日韓戦で、わが国を誹謗中傷するような政治的横断幕を掲げたり、竹島に今にもわが国の軍隊が攻めてくるとでもいうような不安を煽ったり、韓国はまるで日本が大好きでかまってほしいかのごとくです。 ぶぅぶぅ文句を言いながらじつはかまって欲しくて仕方が無い神聖かまってちゃんの歌を思い起こさざるを得ません。 隣国で、しかも両国とも漢字や儒教などの中華文明から強い影響を受けた同じ北東アジアの国なのに、その国民性は大きく異なります。 よく、韓国の文化を称して、恨の文化、と言われます。 某日本人学者は、伝統規範からみて責任を他者に押し付けられない状況のもとで、階層型秩序で下位に置かれた不満の累積とその解消願望、と説明しています。恨の文化論―韓国人の心の底にあるもの (1978年) (イ・オリョン文化論シリーズ〈1〉)裴 康煥学生社 一見、ニーチェが言う、ルサンチマンに似ているようにも感...
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死国

冴えない週末の朝を迎えました。 業務出張で高知くんだりまで出かけ、安宿でこれ以上無いほどしけた朝飯を食えば、冴えてるはずがありません。 明日の朝飯はホテルのバイキングはキャンセルして、喫茶店かファミレスにでも行こうかと思います。 あれではエサ場というべきで、食事とは言えません。 4,000円で朝食付きというのはおかしいと思いましたが、納得です。 今日はこれから、高知県立大学でイベントです。 ホテルから歩いて15分ほどだそうです。 明日は高知県立歴史民俗資料館に立ち寄って意見交換してから、山奥の呪いの村にある市民館でイベントです。 今回のテーマは呪いなどの民俗学的研究なのですよねぇ。 市民館には路線バスすら通じておらず、レンタカーを予約してあります。 そんな山奥でやるだけで、禍々しい雰囲気が漂うのかもしれません。 四国というと、呪いというイメージがありますね。 昔、「死国」というホラーがありました。死国 坂東眞砂子,万田邦実,仙頭武則角川書店死国 (角川文庫)坂東 真砂子角川書店 四国八十八か所のお遍路を逆回りで回ると、死者が蘇るという話を信じて歩く女の話でした。 もともとその手の話はお...
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40代半ばに達し、時の流れの残酷さに気付くようになりました。 人は必ず老い、死んでいきます。 こればっかりは、どんなに権力を握ろうと、金をもうけようと、誰にも訪れる問題です。 そのことを歌って、沢田研二の「時の過ぎ行くままに」は、あまりにも切ない名曲でしょう。 亡父は、雪のちらつく浅草寺の五重塔が良く見える病室で、その命を終えました。 亡父は常におのれのダンディズムを大切にし、そのことは幼い私にも分かるほどでした。 そしてそのダンディズムに殉ずるかのように、ほとんど苦しむこともないまま、モルヒネで痛みを取って、静かに、逝きました。 私は死ぬ時まで格好つけやがって、と思いながら、家族の前では平静を装いました。 しかし、自宅マンションに帰って、同居人を前に問わず語りに亡父との思い出を語るうち、涙枯れるほど、泣き続けることになったのでした。 私の邪悪と亡父の悪を、私たち親子は気付いていたのだと思います。 邪悪と悪が分かちがたく結びついた時、その関係性は限りなく深いものにならざるを得ません。 そういうわけで、私と亡父は、母にも兄弟にも親戚にも理解不能な、奇妙な関係性を築いていたものと思っていま...
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歴史?

ブリジストン美術館から帰って、読みかけの村上春樹の新作を、少し、読み進めました。 日本の古典文学と、それらに基づいた近現代の文学に親しんだ私には、村上春樹は西洋かぶれの、奇妙な文章を書く人としか思えません。 しかし、真実の文学は言語を超えると言うとおり、彼の鼻につく文体に不快感を覚えつつ、つい、読んでしまうのです。 全くの力技としか言いようがありません。 もうあと100ページというところまで読みましたが、晩酌で濁った頭でこれ以上読むのは作者に失礼かと思い、読むのを中断しました。 村上春樹の小説の多くがそうであるように、「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」もまた、まっとうな現実を生きるまっとうな主人公が、摩訶不思議な世界にとらわれていく過程が描かれ、読者たる私は、またこの手かと気付きながら、呆気なく作者の策に落ち、物語に夢中になっています。 おそらく、長いわが国の文学史の中でも、稀有な物語作者であると同時に、自覚しているかどうかはともかく、どうしても逃れられないわが国文学の伝統を背負っている文学者であると言えるでしょう。 英語に堪能で、米国のペーパーバックで小説作法を学んだと言っ...
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世界文化遺産

今朝の新聞では、まるで米中戦争が始まったかと見まごうばかりの巨大な見出しで、富士山及び周辺が世界文化遺産に登録されることになった、との報道がなされていました。 ずいぶん前から世界自然遺産への登録を目指しながら、ゴミが多いなどの理由で登録が見送られてきました。 これでは埒があかんと、霊峰である富士の精神性や宗教性、富士を描いた浮世絵が欧米の美術界に与えた影響などを訴えて、自然遺産ではなく、文化遺産へと路線を変更し、このたびの登録となったようです。 世界の感想は、大鵬へ死後、国民栄誉賞を贈った時の日本国民と似ています。 まだ世界遺産じゃなかったのか、ということです。 わが国ではお祝いムードですが、私はなんだか白けています。 世界遺産に登録されようがされまいが、富士山が持つ美しさや人々が富士を巨大なご神体と見て尊崇する気持ちに変わりはありません。 むしろ、観光客が国内外から殺到し、静かな霊峰が、騒々しい観光地に変わってしまうことを怖れます。 私としては、世界から懇願されても、世界遺産登録を拒否するくらいの矜持を持ってほしかったと思います。 わが国の多くの名店が、ミシュラン・ガイドへの掲載を拒...
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