
想像できないことを想像する
米太平洋軍のハリー・ハリス司令官が、北朝鮮が進める核兵器開発計画の脅威への対応について、「想像できないことも想像しなければならない」、と警告したそうですね。 想像できないこととは、例えば、北朝鮮が核弾頭を搭載したミサイルでロサンゼルスやホノルル、ソウル、東京、シドニー、シンガポール等を攻撃することだそうです。 まさしく想像し難い事態です。 しかしかつて、英国のチェンバレンが繰り広げたナチス・ドイツに対する融和政策は、絶対的な平和主義に裏打ちされた英仏等の人々から歓迎されましたが、それはドイツの要求をのみ続けることでしかなく、結局、ドイツの増長を許し、第二次大戦に突入することになりました。 英国民もドイツ国民も、ナチが政権を握った段階では、英独の全面戦争など想像できなかったのではないでしょうか。 でなければ、ナチが選挙に勝てるはずもありますまい。 後にチャーチルは、第二次世界大戦は防ぐことができた。宥和策ではなく、早い段階でヒトラーを叩き潰していれば、その後のホロコーストもなかっただろう、と述べています。 真偽は今となっては分かりません。 第一次大戦後、パリ不戦条約だの、国際連盟だのと...