今日は午前10時半に早退し、帰宅したのが11時くらい。
それから倒れこむようにベッドに横になり、目が覚めたのが15時半。
なんだかさっぱりして、お隣のGEOにDVDを借りに行きました。
観たのは、「END アナザーファイル」です。
いわゆるゾンビ物ですが、近頃ゾンビ物というとコメディに走るものが多いなか、これはゾンビ物のような、戦争映画のような、意味深長な作りこみになっていました。
南米、チリの工業地帯で、ゾンビ・ウィルスが発生します。
チリ軍は掃討作戦を行いますが、失敗。
工業地帯周辺をフェンスで囲み、封鎖します。
作戦失敗から15年後、チリ政府はわずかな傭兵を雇い、二人の化学者も同行させて封鎖地区の調査を行います。
途中、ゾンビ・ウィルス感染者のみならず、封鎖地区が故郷であるとして頑強に避難を拒否する武装した地元民にも襲われ、傭兵たちは疲労の色を濃くしていきます。
誰が本当の敵なのか、傭兵にもわからなくなってしまい、やがて疑心暗鬼に凝り固まった傭兵たちは、互いに殺しあう凄惨な事態が発生します。
そんな中、強力なゾンビ・ウィルスに感染しながら、発症していない少女を発見。
化学者も傭兵も殺害することを主張しますが、じつは傭兵の隊長である大佐が密かに命令を受けていたのは、この少女を生きたまま連れ帰ること。
少女を巡って傭兵同士の殺し合いが始まります。
部下たる傭兵、化学者をすべて失いながら、大佐は少女を担いで封鎖された地区の入り口にたどり着き、門を開けるよう要求します。
しかし、チリ政府の意を受けた門の司令官たる中佐は、少女を引き取った後、傭兵の大佐を殺害してしまいます。
少女が何者なのか、最後まで明らかにされませんが、おそらくはその少女を徹底的に調べて、ワクチンを作るのがチリ政府の思惑なのではないかと思います。
傭兵の大佐の独白がところどころに挿入され、人類滅亡の危機を示唆しながら、映画は戦争映画のような激しいアクションによって、エンターテイメントの仮面をかぶっています。
単なるゾンビ物には留まらない、深い味わい雰囲気を醸し出す映画に仕上がっています。
これはもはや、近未来を暗示する文芸作品と言っても良いのではないかと思います。
気楽に楽しめる作品ではありませんが、深い滋味のある佳品であると感じました。
![]() | END アナザー・ファイル [DVD] |
クリスチャン・ラモス,ギレルモ・アルファロ,パブロ・トゥルネル | |
ビデオメーカー |