暑くて外に出る気が起きず、DVDを鑑賞しました。
「 LOOP/ループ―時に囚われた男―」です。
ある短い時間を何度も繰り返す、タイムループのSFです。
変わっているのは、繰り返すたびに同じ時間に存在する同じ男が増えていくこと。
一般に、タイムループ物では、過去にさかのぼっても、そこには同一人物が一人だけで、ただその時々で行動を変えていく、というパターンが多いように思います。
この映画はそういうセオリーをガン無視しているので、かえって爽快感があります。
しかもループする時間が、やばい仕事を引き受けながら、ボスを裏切って、ボスに殺されるというへヴィなもの。
最初こそ呆気なく殺されますが、何度もループするうちに、ボスを殺しちゃったりします。
で、複数の同一人物が存在しますので、当然、自分の死体を見ちゃったり、時には自分同士で殺し合いをしたり。
ここらへんは新味があります。
珍しく、ハンガリーの映画です。
盛り上げるべき場面であえて静かに淡々と描くのは、わざとなのか、よく分かりませんが、それがかえってループを繰り返す男の恐怖心を強調しているようにも見えます。
ゲオの先行DVD作品ということなので、今はゲオでしか借りることが出来ないようです。
ラストは、ハッピーエンドでやっとループから抜け出せたのか、と思わせておいて、さらに過去にさかのぼっているらしいことが示唆されます。
まぁ、ここらへんは定番のラストといったところでしょうか。
ハリウッドのSFに比べて、地味で画面も暗めなのが、東欧らしいと感じました。