今日は昨日の休日出勤の振替でお休み。
一山越えて、しばしのんびりした気分です。
今朝は好天に恵まれましたが、私の暗い魂は、懲りもせず、残酷な映画を求めてしまいます。
あらかじめ借りてあった、18禁の指定を受けるほど激しい暴力を伴う殺人鬼の映画「NO ONE LIVES 」を鑑賞しました。
直訳すれば、誰も生き残れない、といったところでしょうか。
これはこの手の映画好きな趣味人にとっては垂涎の名作でしょうねぇ。
まずは予告編をご覧ください。
倦怠期のように見える長身で細身の冴えない中年男と、わりと若い女のカップルが車で旅をしています。
宿泊したモーテルの主人に勧められるまま、ちょっと離れたレストランに夕食を摂りに行きます。
そこで食事をしていると、地元の泥棒集団がビールを飲みにやってきます。
泥棒のなかでも特に暴走気味の男がカップルにちょっかいを出した上、食事を終えてモーテルに帰る途中の2人を襲い、監禁してしまいます。
クレジット・カードやキャッシュ・カードを盗み、暗証番号を聞き出そうというわけです。
仲間に2人を任せ、自分は2人の車を盗んで帰宅。
事の次第をボスに報告した後、トランクを開けると、若い女が縛られています。
泥棒、びっくり仰天。
若い女にシャワーを使わせ、着替えを与えると、その女、もうあんたの仲間は死んでいるし、ここは襲われて全員殺される、と、不気味な予言をします。
スタイリッシュな連続殺人鬼というのはよくあるタイプですが、この犯人、ちょっと違います。
トランクに入れられていた若い女、エマは、8ヶ月前大学仲間とパーティを楽しんでいるところを襲われ、14人が惨殺されながら1人だけ殺されず監禁されており、お金持ちの父親は犯人逮捕に有力な証拠を発見した者に200万ドルの報奨金をかけたために全米で有名になっています。
エマの回想シーンに、「犯人が逮捕されても口を割らないことは多く、その場合、監禁された犠牲者は餓死する。しかもていてい自分の肉体を食い始める」、という犯人のセリフがあります。
それに続けて「動脈を切っても死ぬのに10分はかかる。その間に心臓より高い位置に傷口を保ち、きつく止血すれば助かる」とささやきます。
エマはてっきり自分が動脈を切られると思って怯えますが、男はいきなりナイフで自分の喉の動脈を切ります。
で、エマは助けるというわけ。
これらから、最後まで名前が分からない犯人とエマの間には不思議な信頼関係が生まれているものと思われ、エマは「私は彼の作品」とつぶやきます。
犯人は泥棒集団を皆殺しにし、なぜかエマを解放するわけですが、おそらくエマの精神の奥底に、8ヶ月の間一緒に過ごした犯人の謎かけや頓知は深く残るでしょう。
「羊たちの沈黙」シリーズのレクター博士とも、「ノーカントリー」の冷酷な殺し屋とも異なる、ましてジェイソンみたいな化け物とは似ても似つかぬ2枚目でシニカルで眼光するどい殺人鬼。
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惚れますねぇ。
久々の大当たりだったようです。
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