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文学

黒田夏子なる75歳のおばあちゃんが、このほど最高齢で芥川賞を受賞したそうです。 芥川賞・直木賞の本来の目的は、有望な新人作家に賞を与えるというものでした。 ここ30年ばかりは、新人作家と言うよりは、若手のそこそこ売れている作家に与える賞というふうに性格が変わってきました。 しかし黒田夏子という人、メジャーな雑誌に発表した初めての作品が芥川賞を受賞したということで、芥川賞本来の意味あいと合致しています。 異色なのは、75歳という高齢だけです。 私は精神障害に苦しめられた過去を持ちつつ、今ではほぼ完治しています。 しかしうつ病は別名泣き病と言われるごとく、時折、ひどく涙もろくなります。 75歳の芥川賞受賞を聞いて、日頃忘れている父の死を思い出し、少し、泣きました。 父は昨年の3月に亡くなりましたが、72歳でした。  父は子どもの頃に親、私からみた祖父を亡くし、寺を維持していくのにひどく苦労したそうです。 しかし20代後半で住職におさまってからは、宗門で事務方のトップにまで上りつめ、面白おかしい人生だったと思います。  私が精神障害を患ってからは、とくに私を気にかけてくれ、差しで6時間も飲ん...
社会・政治

中国の大気汚染

中国の大気汚染が深刻なようですね。 北京の様子です。 ニュースでは数十メートル先が見えないとか、肺や喉をやられる人が後を絶たないとか。 原因は車の激増と、工場がコストが上がるのを嫌って空気を浄化する装置をつけていても稼働させていないことが大きいとか。 切ないのは、空気を浄化する装置の多くが日本の環境ODAで設置されたこと。 彼らにとっては宝の持ち腐れとなってしまったようです。 北京などでは、発がん性のあるPAHs(多環芳香族炭化水素)の数値が先進国の十数倍から二十数倍と言うから怖ろしい。 さらに怖ろしいのは、これから春になると飛んでくる黄砂でしょうねぇ。 九州や中国・四国のみならず、関東地方にまで汚染された空気とともに黄砂がわが国を襲います。 わが国も高度成長期、大気汚染や公害が深刻化しました。 私が小学生の頃など、両国橋辺りを歩くと隅田川が臭かったものです。 それが今では、すっかり臭わなくなりました。 公害も、深刻な事例が新たに発見されることはほぼ無くなりましたね。 発展の途上でそれらの問題が発生するのはいずこの国も同じですが、中国の場合、何しろ広くて頭数が多いうえ、役人や政治家の汚...
文学

薮入り

江戸から大正時代くらいまで、薮入りと呼ばれる日が年に2回あったそうですね。 1月16日と7月16日。 この日は奉公人が休みをもらい、実家に帰ることが許されたそうです。 奉公先からきれいな着物を借り、小遣いを貰って実家に堂々と帰れるうれしい日だったようです。 実家が遠くて帰れない奉公人は、芝居を観に行ったりして薮入りを楽しんだようです。 大正時代にはこの日は活動写真が大混雑したとか。 やぶ入りの かくしかねたる 白髪哉 小林一茶の句です。 なんだか苦労がにじみ出ているようで、切ないばかりです。 薮入の 田舎の月の 明るさよ  高浜虚子の句です。 なんとも解放感があって良いですが、それも一日かぎりのことと思うと、現代を生きる私たちにはやっぱり切ない。 薮入や 母にいはねば ならぬこと  これも同じ俳人の手によるものですが、こちらはなんだか意味深ですねぇ。 母親に言わなければいけないこととは何でしょう。 良いことか、悪いことか。 句の印象は悪いことを暗示させます。 そんな年の薮入りは目出度さも中ぐらいといったところでしょうか。 それにしても休みが年に2回とは切ないですねぇ。 しかも1日だけ。...
文学

追悼 大島渚監督

大島渚監督が80歳で逝去された、とのニュースが飛び込んできました。 もう10年以上、言葉もろくに話せない状態で闘病中とのことでしたから、致し方ない仕儀とはいえ、残念です。 大島渚監督といえば、なんと言っても世界に衝撃を与えた「愛のコリーダ」でしょうねぇ。 阿部定事件に取材した、全編性交シーンだらけのポルノまがいの作品でしたが、ポルノとは全く違った、上品で性欲を刺激しない作りになっていました。 公開時、私は小学生でしたので、劇場で観たことはなく、長じてビデオで鑑賞しました。 長い性交シーンよりも、世捨て人のように生きながら、狂気ともいうべき激しさで愛人との性交に溺れる主人公が、着流しにつっかけ姿で歩いている時、偶然軍隊の行進と行き会い、汚いものを見たとでも言うように目をそらして小走りで去っていくシーンが印象的でした。 社会のために生きざるを得ない軍人と、おのれ一人の欲望に生きる男との対比が見事でしたねぇ。 中学生の頃、「戦場のメリークリスマス」というのが話題になって、映画館に足を運びましたが、こちらはなんとなく物足りなかったことを覚えています。 1999年には最後の作品となった「御法度」...
仕事

今日も

忙しい一日が終わりました。 9時から入試の一次合格者原案作成のための打合せ。 10時半から入試委員会で一次合格者原案作成。 13時から教授会で一次合格者決定。 合格者を本部に報告。 15時から博士論文公開審査会。 今、18時。 やっと今日のスケジュールが終わりました。 こんな日が断続的に三月末まで続くんですねぇ。 いやになります。 しかも朝は昨日の雪のせいで車が使えず、凍った道を駅まで歩き、登山靴を履いていったのですが、何度も転びそうになりました。 でも今日一日晴れたおかげで、明日は車でも大丈夫そうです。 不思議なことに、私の精神は安定しているどころか、忙しさを楽しんでいます。 役に立っていることが実感できるからでしょうか。 こういうことは今までなかったことです。 大抵は忙しいと気分が沈んでいましたから。 これが精神障害を経験した者の強みかもしれませんねぇ。にほんブログ村 人気ブログランキングへ
文学

爆弾低気圧

今日は遅ればせながら同居人の実家に正月の挨拶に行きました。 例年であれば、元日に行って宴会となるところ、今年は喪中とあって、昼に酒なしでお茶とお寿司をいただきました。 11時40分に住まいを出たときには雨だったのですが、同居人の実家にいる間に雪になり、しかも暴風が吹き、あっという間に10センチほど積もってしまいました。 首都圏で10センチも積もれば大雪で、交通網は麻痺します。 雪になることを警戒し、車で行けば5分くらいのところ、15分かけてバスで行きました。 悪い予感はあたるもので、同居人の実家を出るころには一面の銀世界。 バス停から数分のマンションまで歩くにも、足場は悪いは暴風は吹き荒れるはで、ひどく難儀しました。 そして所々に、動けなくなった車が立ち往生して道をふさぎ、道路も大混乱。 こんなに降ったのは何年ぶりでしょう。 雪国の人は笑うでしょうが、雪になれない南関東の人間にとっては、深刻な問題です。 心配なのは明日の出勤。 車で行くことは端から諦めていますが、電車が動いてくれるかどうか。 首都圏の電車は極端に雪に弱いですからねぇ。 しかも明日は重要な会議が13時からあり、それに先立...
映画

THE EXPERIMENT

今日は朝からけったいな映画を観ました。 「THE EXPERIMENT」です。 英国の陸軍基地、ストームハウス。 ここにある女性霊媒師が呼ばれます。 なんと英国軍は、ある特殊な装置を使って霊体を捕獲することにし、電磁波を防御壁にしてそれを閉じ込めているというのです。 霊媒師の任務はその霊体と接触を試みること。 しかし、その指揮を執る少佐は、霊媒師の任務にあまり興味を示しません。  少佐はもう少し乱暴なやり方がお好みの様子。 捕虜のイスラム原理主義テロリストを霊体の檻に放り込んでどんな反応を示すか試したりします。 少佐は霊を軍事的に応用する方法にしか興味がないのです。 要するに最強の幽霊軍隊ですね。  やがてその霊体はとんでもなく凶暴で極悪な存在だということが明らかになり、停電を引き起こしてその隙に檻を脱出し、次から次へと兵士に憑依しては悪逆非道を繰り返します。 ラスト30分は霊に翻弄されるパニック映画のような状態に。  どうやってその霊体を捕獲、監禁したのかは最後の最後に明らかにされます。 驚愕の方法でありながらたしかにその方法しかないだろうなと思わせる、冷酷なやり方です。 オチは強烈...
散歩・旅行

今日はまた馬鹿に良い陽気でした。 絶好の散歩日和。 しかし残念なことに、先週の疲労が残っているのか、昨日も今日も昼ちかくまで起き上がることができませんでした。 体は正直なものです。 向かいにあるイタリア料理店で昼飯をしたため、その足で近所を散歩しました。 長期病気休暇中は、精神科医に命じられてよく近所を散歩したものです。 その頃は苦痛でしかありませんでしたが、病状回復を願い、律儀に精神科医の言いつけを守ったものです。 久しぶりに近所を散歩すると、微妙な変化に驚かされます。 古いアパートなどが立ち並んでいた一角が、東急の手により一変していました。 道路は石畳になり、100坪はあろうかとういう大きな平屋建ての家が立ち並ぶ洒落た区画に変わっていたり。 わが家から徒歩15分ほどの所にあるヤマダ電機に立ち寄ったら、一部がリフォーム専門のテナントになっていたり。 また、ヤマダ電機で目にしたスマート・フォンやタブレット端末、Windows8搭載のパソコンには驚きました。 スマート・フォンやタブレット端末がタッチ・パネルなのは当然としても、Windows8搭載のパソコンはディスプレイを取り外してタッチ...
社会・政治

女性の顔に酸?

インド・バングラディシュ・パキスタンなどの南アジア諸国では、男が女性の顔に酸をかけるという犯罪が多発しているそうです。 インドでは統計がないそうですが、パキスタンでは年間1,500件もの被害届が受理されているとか。 報復を怖れて届けを出さない被害者も多いと考えられ、実際の犯罪件数は1万件にもおよぶという説もあります。 パキスタンでそうなのですから、人口大国、インドは推して知るべしでしょう。 このたび某被害者がインドのテレビ番組に出演、法の整備と被害者への支援を呼びかけました。 その顔はひどく腫れ上がり、目は白く混濁して光を失い、聴力もほとんどないそうです。 清掃用の薬品など、どこでも手に入る液体であり、それがよけい被害を拡大させているとか。 男の動機は、恋人に振られた腹いせだとか、妻が浮気しているんじゃないかとか、単なるストーカーだとか、要するに痴情のもつれですね。 わが国を含む北東アジアでも欧米諸国でもアフリカでも女性の顔に酸をかけるという事件はあまり聞いたことがないので、南アジアに特異な現象と見てよいでしょうね。 一つには女性蔑視の風潮が強く、男の言いなりにならない場合、女性を傷つ...
映画

孤島の王

今日は実話に基づくヘヴィな人間ドラマを観ました。 「孤島の王」です。 ノルウェーの孤島。 前世紀前半、ここには少年院が存在していました。 過酷な労働、貧しい食事、懲罰室、尊大な院長に、気に入った少年に性的虐待を加える寮長。 雪が舞う北欧の寒々しい光景のなかで、陰惨な日常が営まれています。 ある日、一人の少年がこの少年院に送り込まれてきます。 C寮の19番ということで、彼はC19と呼ばれます。 名前を奪い、番号で呼ぶのは人間の尊厳を奪う常套手段ですが、ここでもそれが行われています。 C19は反抗的な態度を崩さず、脱走まで試みますが、失敗します。 C寮のリーダーで卒院間近のC1はC19を更生させようと彼に接触します。 しかし、院長の部下の寮長がC5というひ弱な少年に性的虐待を行っていることを知り、義憤にかられて院長に直訴しますが、相手にされません。 数日後、C5は衣服にたくさんの石をつめて海に凍てつく海に入り、入水自殺。 ところが院長は、海を泳いで本土に脱走しようとして溺れ死んだのだと決め付け、本土から調査にやってきた理事にもそのように報告します。 しかしその数日後、寮長は大きなカバンを持...
仕事

非正規雇用者の退職

今日、私が今担当している仕事を補佐してくれていた非正規雇用の女性職員が退職します。 私の前任者が有り得ないミスを連発し、それを彼女の落ち度だと強弁して彼女は激しく反発し、前任者と彼女の関係性は修復不可能なまでに悪化してしまいました。 研究教育職員達からは前任者への不信から事務体制の立て直しを求められ、見かねた管理職が昨年10月に担当替えを決め、私が担当することになり、今日にいたります。 その後は彼女の表情も穏やかになり、生き生きと働いてくれるようになりましたが、過去のいざこざに嫌気が差し、早い段階から就職活動をしていたようです。 私との関係性は良好で、豊富な経験から様々なアドヴァイスをしてくれていただけに、残念でなりません。 言わば私の知恵袋でした。 前任者とは口も聞かないような状況でしたので、彼女の豊富な経験を活かせるようになっただけでも、担当替えは成功だったと言えます。 今、非正規雇用と正規雇用の所得格差が社会問題になっていますね。 一説によると、正規雇用の生涯賃金は2億円を超えるが、一生非正規雇用で働き続けた場合、その生涯賃金は7千万円程度だとか。 3分の1ちかい格差です。 これ...
精神障害

難民キャンプのメンタル・ヘルス

シリアの内戦に伴う難民キャンプで、子どもの精神状態が危機的状況に追い込まれているようです。 国連人道問題調整室の調査によれば、トルコ領内にある難民キャンプでは、子どもの半数がうつ状態にあり、三分の一がPTSDの状態にあるそうです。 これは容易に想像がつきます。 目の前で親や友人が殺され、自分も命の危険にさらされながら、命からがら逃げ込んだわけですから。 当然、突如押し寄せた大量の難民に十分な物資が行きわたるはずもなく、窮乏生活を強いられ、明日をも知れぬ身であれば、精神を安定させるほうが困難になるでしょう。 戦争と精神障害の研究は第一次大戦の頃から始まったようですが、それが特に注目されるようになったのはベトナム戦争がきっかけでしょうね。 それにしても昔、戦国時代などを生きた下級武士や地侍などは、どうやって精神の安定を保ったのでしょうね。 あまり時代劇などで戦争の悲惨さゆえに精神をおかしくするという武士は登場しません。 しかし、昔の戦争は今と違って基本的に白兵戦であり、目の前にいる敵を刺したり切ったりして行うわけですから、返り血は浴びるは、敵の苦悶の表情を間近に見るは、それはそれは精神に悪...
文学

75歳の芥川賞作家誕生なるか

先般、芥川賞候補が発表されました。 その中で一際注目を浴びたのが、75歳の黒田夏子。 過去、最も高齢で芥川賞を受賞したのが森敦。 当時62歳。 もし黒田夏子が受賞すれば、一気に記録を13歳も更新することになります。 私は芥川賞候補が発表されるまで、黒田夏子という人を知りませんでした。 当然、作品を読んだこともありません。 なんでも横書きで、一切カタカナを使わず、固有名詞も登場しないという独特の文体だそうです。 国語教師や事務職で生計を立てながら、20代から小説を書き続けているとか。 40年以上前から新人賞などへの応募は一切せず、黙々と書き続け、時折同人誌に作品を発表するだけだったそうです。 そういう人を、よく芥川賞の選考委員会は見つけたものです。 対象となった「abさんご」という作品は「早稲田文学」新人賞を受賞したのだそうです。 新人賞としては、メジャーとは言えない賞ですが、よほどインパクトが強かったのでしょうねぇ。 アマチュアとは言え50年も小説を書き続けてきた老婆に新人賞というのも不思議な感じがします。 苦節10年なんて言いますが、彼女の場合苦節50年ですか。 でももしかしたら商業...
社会・政治

体罰を苦にして

大阪市立高校のバスケットボール部に所属する17歳の生徒が、顧問の教師から体罰を受けた翌日、自殺するという痛ましい事件が起きました。 自殺した生徒が親に話したところによると、30~40発殴られた、とか。 時折、体罰は是か非か、という討論番組を見かけます。 あれはじつに馬鹿げた企画で、学校教育法によって、少なくとも学校での体罰は禁止されています。 校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、学生、生徒及び児童に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。 上のような具合です。 停学、退学、口頭厳重注意等は認められるが、如何なる場合にも体罰はご法度なわけです。 すでに法律で結論が出ていることをことさら話題にして、あたかもそれが討論に値するかのごとき問題だと視聴者に思わせることに、テレビ制作者の見識を疑います。 それをするなら、学校教育法を改正すべきか否か、という観点から行うべきでしょう。 ある番組で体罰を是とする武田鉄也が、最後の最後、生徒と教師が向かい合って究極の場面が現出した場合、体罰を加える以外に有り得ない、などと寝言をほざき、先...
社会・政治

独裁者

シリアのアサド大統領、反体制派との対話を拒否する演説を行ったそうですね。  アラブの春と言われる一連の民主化運動で、多くのアラブ国家が民主化を成し遂げました。 というより、民主化のための混乱の道に入ったと言うべきでしょうか。 狂犬とまで言われたリビアのカダフィ大佐も民主化の波に抗しきれず、無残な末路を遂げました。 しかし、アサド大統領。 何をこんなに頑張っちゃってるんでしょうね。 一説には内戦勃発以来の両軍の死者が6万人を超えたとか。 尋常な数ではありません。 難民キャンプも人であふれているようです。 自国民を苦しめ、国土を自国軍で荒廃せしめ、そこまでして守らなければならないアサド大統領の利益とは何なのでしょうね。 早目に民主化を認めれば、亡命したりして命をつなぐこともできたのかもしれないのに。 ことここに至っては、大統領官邸が落ちるまで戦い続け、住民からなぶり殺しにされるか、軍事法廷で裁かれて処刑されるか、どちらかしか残っていません。 過去の悲惨な末路をたどった独裁者のことを思い、夜も眠れない日々をおくっているのか、あるいは勝利を信じて狂気の指揮を執り続けているのか、どっちなんでしょ...
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