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文学

隠れキリシタン

私は外国人宣教師が去った後も密かに信仰を持ち続けた隠れキリシタンに不思議なほど惹かれます。 捕らえられれば拷問の末に死罪となるのが明白なのに、また、指導者たるべき外国人宣教師がいないのに、よく信仰を保持し続けたものだと思います。 外国人宣教師が国外に退去させられ、あるいは殺害された後、隠れキリシタンを指導したのは、バスチャンと呼ばれる日本人であったようです。 ある村でキリシタン狩りが行われ、生きたまま600人ものキリシタンが海に投げ込まれたそうですが、岸に打ち寄せる遺体をせっせと葬ったのがバスチャンだったとか。 そのバスチャンも役人に囚われ、3年半もの監獄生活の間、78回も拷問にあっているとか。 よく生きていたものです。 いよいよ首をはねられると言う時、バスチャンは四つのことを言い残しました。1、汝らは七代までは、わが子とみなすがそれ以後は救霊が難しくなる。 2、コンエソーロ(聴罪司祭)が大きな黒船に乗ってくる。毎週でもコンビサン(告白)が申される。 3、どこでもキリシタンの教えを広めることができる。 4、途中で異教徒に出会っても、こちらから道譲らぬ前に先から避けるであろう。 バスチャ...
思想・学問

男同士

男ばかりの社会では、男同士の強い絆が見られることが多いですね。 軍隊とか、運動部とか、ある種の会社とか。 ここで男同士は絆を強めるために相手のために自己を犠牲にしてもよい、とまで考えます。 例えば、軍歌「同期の桜」。 貴様と俺とは同期の桜  同じ兵学校の庭に咲く  咲いた花なら散るのは覚悟 見事散りましょ国のため 貴様と俺とは同期の桜 同じ兵学校の庭に咲く 血肉分けたる仲ではないが  なぜか気が合うて別れられぬ 貴様と俺とは同期の桜 同じ航空隊の庭に咲く 仰いだ夕焼け南の空に 今だ還らぬ一番機 貴様と俺とは同期の桜 同じ航空隊の庭に咲く  あれほど誓ったその日も待たず なぜに散ったか死んだのか 貴様と俺とは同期の桜  離れ離れに散ろうとも 花の都の靖国神社 春の梢に咲いて会おう 旧制高校の寮歌、「嗚呼、玉杯に花うけて」。 嗚呼(ああ)玉杯に花うけて 緑酒(りょくしゅ)に月の影宿(やど)し  治安の夢に耽(ふけ)りたる 栄華(えいが)の巷(ちまた)低く見て 向ケ岡(むこうがおか)にそそり立つ 五寮の健児(けんじ)意気高し どちらも男同士の世界を詠ったもので、そこには同性愛的な香りさえ漂い...
社会・政治

不審死

中国の人権活動家、李旺陽氏が不審な死を遂げているのがみつかり、中国政府は自殺と発表しました。 すると次々と人権活動家らが、自分は絶対に自殺しない、と宣言し始めています。 自分が不審な死を遂げたらそれは政府による暗殺だ、というメッセージなんでしょうね。 で、昨日、今度は中国在住のナイジェリア人がタクシーの中国人運転手と喧嘩になって逮捕され、取調べ中に突然死した、と中国警察が発表したからさぁ大変。 中国は近年、アフリカ諸国の天然資源をねらってそれらの国々に札びらを切って友好関係を作り上げ、それがためにアフリカ人の中国在留者が激増していたため、ナイジェリア人の死が不自然だとして、中国在住のアフリカ諸国の人々が広州で大規模なデモを行ったそうです。 在中国ナイジェリア大使館も、死亡したナイジェリア人の検死にナイジェリアの専門家を立ち合わせるよう中国政府に要求しているとか。 さすがの中国政府も、外国人、それも貴重な資源を豊富にかかえたアフリカ人たちのデモとあっては暴力で鎮圧することはできなかったようです。 それにしてもなんだって取調べ中に急死しちゃったんでしょうね。 李旺陽氏の自殺にしてもタイミン...
映画

スノーホワイト

今日は映画館に行きました。 観たのは「スノーホワイト」です。 「白雪姫」を基にしたダーク・ファンタジーなのかと思ったら、ダークな部分はほとんどなく、子供向けの娯楽作品でした。 童話はその残酷さにこそ深い味わいがあると思うのですが、あれではちょっといただけません。 中世ヨーロッパの戦争アクションみたいで、途中、居眠りしてしまいました。 ていうか、観に行った私がバカだっただけで、あれはあれでファンタジー好きな人からは良い映画に見えるんでしょう。 人間の暗部を抉り出すようなダーク・ファンタジーといえば、「ダークナイト」に止めを刺します。 ヒース・レジャー演じるジョーカーが不気味な怪演をみせていて、完全にヒーローのバット・マンを食っていましたね。  しかもヒース・レジャー、その後急死してしまいました。 まるでジョーカーという稀代の悪役に命の精を吸い取られたかのごとくです。 その事実もあいまって、この映画にはカルト的なファンが大勢います。 もちろん、私もその1人です。  名優の死を悼みます。ダークナイト 特別版 クリスチャン・ベイル,マイケル・ケイン,ヒース・レジャー,ゲーリー・オールドマン,ア...
散歩・旅行

大賀蓮

今日は千葉公園に大賀蓮を見に行きました。 大賀蓮は昭和26年に千葉市内で発見された2千年前の蓮の種を大賀博士が発芽させたもので、以来、千葉市の花ということになっています。 千葉市のキャラクター、チハナちゃんは大賀蓮をもとにデザインされたものです。 千葉公園内にある大賀蓮の池の周辺は、普段閑散としているのに今日はたいそうな人出でした。 じつは千葉市内に住まいして十数年経ちますが、咲いているのを見るのは初めてです。 古代の花らしく、大きくて素朴な味わいでした。 まさに開こうとしている大賀蓮です。 見事に開いた大賀蓮です。 散った後の大賀蓮です。 大賀蓮の花は開花からわずか4日で散ってしまうとのことで、そのはかなさは桜以上です。 ただ、同じ蓮池の大賀蓮でも、咲く時期にばらつきがあるため、2週間くらいは楽しめるようです。 こうして咲こうとする姿、咲いている姿、散ってしまった後の姿を写真で並べてみると、まるで人の一生のようで感慨深いものがありますね。 興亡や 千万の蓮 くれなゐに  と詠んだのは山口青邨でしたか。 たしかにそんな気分にさせる蓮池の光景でした。にほんブログ村 人気ブログランキングへ...
映画

ウェイク・ウッド

昨夜は英国の切なくも悲しいホラー「ウェイク・ウッド」を鑑賞しました。 幼い娘、アリスを亡くしたパトリック夫妻。 夫妻が引っ越してきた村には、ある秘術がありました。 それはある儀式を行うことによって、一年以内に亡くなった者を三日間だけ蘇らせるというもの。 三日経つと、死者は森に帰り、植物の肥料となって永遠の眠りにつきます。 しかしアリスの場合は何かが違っていました。 蘇ったアリスは怖ろしい殺人鬼に変じていたのです。 その理由は、死後一年一ヶ月経っていたこと。 秘術を行う際、パトリック夫妻は11ヶ月前に亡くなった、と嘘をついていたのです。 しかしその嘘も、娘を蘇らせんと願うあまりのこと。 その親心が切ないですね。 蘇り初日は両親と無邪気に遊ぶアリス。 しかし二日後には、残忍な犯行を繰り返すのです。 幼い子どもを亡くし、秘術によって蘇らせるが、元の子どもでは亡くなっていた、という物語りは「ペットセメタリー」に酷似しています。 完成度の高さにおいては、「ペットセメタリー」に軍配が上がるでしょう。 先は読めるしオチもありきたりで、やや消化不良で不満が残る出来でした。ウェイク・ウッド~蘇りの森~ ...
文学

夏、夏、夏、

週末は梅雨の晴れ間。 梅雨の晴れ間はもう夏ですねぇ。夏、夏、夏、露西亜ざかひの黄の蕊(しべ)の 花じゃがいもの大ぶりの雨 北原白秋の和歌です。 大きな歌ですねぇ。 夏の三連発、これ、反則じゃないでしょうか。 蕊(しべ)とはおしべめしべのこと。 それが花ジャガイモの大ぶりの雨に降り注ぐというのです。 なんとも力強い、生命力に溢れた和歌ではありませんか。 やや抒情的なイメージが強い北原白秋ですが、このような生命賛歌のような歌も詠むのですねぇ。 ちょっと驚きました。 打って変わって、北原白秋らしい和歌を。病める兒は ハモニカを吹き 夜に入りぬ もろこし畑の 黄なる月の出 これはまた、異様なまでに美的で繊細な歌ですね。 病気の子どもがハーモニカを吹きながら夜の中に入っていく、そこはモロコシ畑で黄色い月が出ているというわけです。 ハーモニカ、もろこし畑、黄色い月、小道具がすべて良いですねぇ。 これは必ずしも夏の歌ではないかもしれませんが、私はあえて夏の歌だと読みたいと思います。 だってこのシチュエーションで肌寒い時期ではやれんじゃありませんか。 私も一つ、酔眼をぎらつかせて、伊達ハーモニカでも持...
その他

サッカーヨーロッパ選手権の人種差別

サッカーヨーロッパ選手権がポーランドとウクライナで開催されていますね。 地元のサッカーファンが黒人などの有色人種が登場するたびに一斉に猿の真似をし、バナナをグラウンドに投げるんだとか。 ひどい人種差別です。 これに怒った西洋諸国、英独仏などの首脳は、サッカー観戦をボイコットしたうえ、有色人種を侮辱したサポーターを退場させるよう要求を出しました。 ウクライナとポーランドのサッカー連盟はこれに対し、侮辱を受けてエキサイトしたり、勝手に退場しようとしたりした選手にイエローカードを出す、と意味不明の対抗措置を取ることを宣言。 事態は悪化の一途をたどっています。 かつては、英独仏などの西洋諸国も、同じように人種差別をし、あまつさえ有色人種の国土を襲って植民地にしたりして平気でした。 しかし時代は進み、人種差別は絶対にいけないことになりました。 腹の中でどう思っていても、公的な場でそれを表明することは、もはや許されません。 民族性ジョークというのがあって、ポーランド人はお馬鹿さんとして描かれることを専らとします。 日本人は真面目で集団主義、フランス人は飲食と女が大好き、英国人はすぐにホモり出す、米...
その他

豪雨

千葉は朝からひどい雨でした。 通勤途中、道路が所々軽く冠水しており、車が壊れるんじゃないかと肝を冷やしました。 ある交差点では水があまりにも多く、道の真ん中しか走れないため、片側交互通行のようになっていました。 工事ではないので警備員など当然おらず、誘導する者がいないまま対向車と譲り合いながら一台一台進む感じです。 その時、日本のドライバーのマナーの良さに深く感謝しました。 高速道路の車線変更なども、渋滞していても一台おきに入れてくれるし、こちらもゆずりますもんね。 電車通勤の人は停電で電車が大幅に遅れたとかで、今日は出勤できただけでもうやる気が起きない、とぼやいていました。 こんなことを言うと大震災の被災者の方に怒られるかもしれませんが、もう豪雨はこりごりです。
社会・政治

造反

小沢元民主党代表が消費税増税の採決に反対票を投じることを表明しましたね。 理由はマニフェストに増税すると書いていなかったから、とのことで、まっとうな考え方です。 でも悲しいかな、この人の行動はいつも裏を読まれます。 今回の一件でも、最初は倒閣運動の一環と見られ、形勢不利となると離党覚悟の野田降ろしと邪推されています。 可哀そうですね。 しかしそうなるにはそうなるなりの、小沢元代表の過去の行動パターンがあります。 自民党で権力闘争に敗れるや離党して新生党を立ち上げ、日本新党の細川党首をかついで連立政権を作り、自民党を追いおとして与党におさまってしまいました。 あの時はしてやったりという気分だったでしょうね。 しかしその後新進党を作るも数年で打っ壊し、自由党を作って自自公政権に参加しましたがまたもや分裂して自由党と保守党に分かれ、野党へ。 その後民主党に吸収される形で自由党を解党し、長い野党暮らしを経て三年前に民主党が大勝し、与党に返り咲きました。 しかし収賄スキャンダルで傷つき、今は無役で野田降ろしに執念を燃やす悪鬼のごとくになってしまいました。 過去何度も、総理になるチャンスはあったと...
精神障害

夏至

今日は夏至ですね。 一年中で一番陽が長い日。 明日からは少しずつ陽が短くなっていくのですね。 寂しいですねぇ。 精神障害になってから、私は夕陽が苦手。 なんだか物悲しくなってしまうのです。 今は帰宅時、まだまだ陽が高くて、少々暑くてもそれがうれしく感じられます。 でも真夏、8月頃は、暑いばかりで陽が短くなってきており、腹立たしい感じがします。 今年は例年に比べて涼しいんでしょうかねぇ。 それとも三カ月強で10キロも体重が落ちたせいで、寒がりになってしまったんでしょうか。 ずいぶんしのぎやすく感じます。 これから暑くなるのに陽が短くなるなんて不思議な感じがします。 陽が長い季節を楽しみたいと思います。
精神障害

寝たぞ

突然の休暇を取った今日。 いやぁ、寝ましたねぇ。 朝は9時半まで起きられず、どうにか起きて職場に電話して前の記事をアップしたらそのままリビングでごろ寝。 12時過ぎに起きて、あまり食欲がなかったのでめかぶとご飯とインスタント味噌汁だけの簡単な昼飯を食い、またリビングでごろ寝。 目が覚めたら4時をまわっていました。 寝るために取ったような休暇です。 でも休んで正解だったと思います。 これほど寝られるということはよほど疲れていた証拠。 出勤しても使い物にならなかったでしょう。 精神障害を発症してから、疲れやすくて困ります。 毎日17時15分の定時ぴったりで帰っていますが、実感的には、発症前では10時とか11時くらいまで残業したような疲労感を覚えます。 忘年会や歓迎会など、就業後の職場の飲み会にもここ二年ばかり出たことがありません。 体力が持たないのですよねぇ。 不義理だなぁとは思いつつ、それで出勤できなくなったら本末転倒ですから。 私も8月で43歳。 もう人間関係を広げていく時代は過ぎて、家族や親族、ごく親しい友人との関係性だけにしぼっていく時期のような気がします。
精神障害

やっちゃいました

やっちゃいました。 今朝目が覚めたら9時半。 始業時間を一時間も過ぎています。 その上体がだるくて重く、立ち上がるのがしんどい状況だったので、職場に電話をかけて休むことにしました。 一般にうつ病患者は低気圧が接近すると症状が重くなると言われています。 私はあんまり天候に左右されないほうなんですが、昨夜の台風は私の体にか心にか、なにがしかの悪影響を与えたものと見えます。 多少の罪悪感はありますが、明日から元気に出勤するために早く休んでおくと考えて、ゆっくりしようと思います。 がっかり。
思想・学問

台風

台風が日本列島に接近中とか。 千葉市も激しい雨が降り、風が吹いています。 台風が近づくとなんとなくわくわくするのはなぜでしょうね。 台風なんかでびくともしない、現代のマンションに住んでいるからでしょうか。 「サザエさん」なんかは台風が近づくとマスオさんや波平さんがドアや窓に木の板を打ち付けたりしていますが、もうあんなことをしている家はごくわずかでしょうねぇ。 窓はサッシになっちゃいましたからねぇ。 「古事記」によれば、風の神、志那都比古神(しなつひこのかみ)はイザナギ・イザナミの子どもで、風の神とされています。 風の神です。 風は神の息と考えられ、古くは神聖なものととらえられていたようですが、風害の頻発などから、邪悪なものと転じていったようです。 風は邪気を運ぶものであり、邪気は風に乗ってどんな小さな隙間にでも入り込み、疫病や風邪を流行らせました。 風は古来から怖れられていたのですね。 台風なんてその親分のようなものですから、怖ろしいに違いありません。 風神と聞いて誰もが思い浮かべるのが、俵屋宗達の「風神雷神図」でしょうねぇ。 下がそれです。 荒ぶる神々を、こんなに鮮やかに、美的に描き...
文学

桜桃忌

今日、6月19日は太宰治の命日、桜桃忌ですね。 今も若者を中心に多くの愛読者を持つ不世出の天才作家です。 毎年この日にはお墓参りを欠かさないファンも多いと聞きます。 私も中学生の頃、文庫本で読める作品はすべて読みました。 当時は「人間失格」やら「斜陽」やらのいわゆる代表作にのめり込みましたが、今思えば、彼の精神が最も安定していた中期の短編群が小説としての完成度が高いように感じます。 太宰治が「駆け込み訴え」を口述筆記した時その場に居合わせたという編集者曰く、酒を含みながら、よどみなく一気に話し、しかも文字に起こすと完璧な文章になっていた、と言いますから、やはり天才だったのでしょうね。 ただ、彼の私生活をみると、どうしても人物としては好きになれません。 心中未遂を繰り返してそのたびに女が亡くなって自分だけが生き残ったり、妻子がありながら浮気を繰り返して不義の子をもうけたり、芥川賞欲しさに川端康成などに泣きついたり、いわゆるだらしのない人ですね。 高校、大学と古典文学や擬古典的な近代浪漫文学に魅力を感じるようになり、自然と、太宰治の作品からは離れて行きました。 でも今、自分が中年になってみ...
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