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映画

才能豊かなクソッタレ

1999年の3月7日、私が敬愛してやまない映画監督、キューブリック監督が亡くなりました。 享年70歳。 もっとたくさん、イカレタ大作を撮って欲しかったですねぇ。 遺作となった「アイズ・ワイド・シャット」はただの上流階級の乱交パーティをさも重大な秘密のように描いて失望させられましたが、「博士の異常な愛情」、「2001年宇宙の旅」、「時計じかけのオレンジ」、「シャイニング」などは、いずれも素晴らしい出来です。 ただ人間性には問題があったらしく、某映画人は彼を評して才能豊かなクソッタレと言ったとか言わないとか。 「博士の異常な愛情」では冷戦下、核戦争の危機に怯える世界を舞台に、元ナチの原子力科学者を皮肉たっぷりに描いたブラック・コメディの名作でした。 「2001年宇宙の旅」は生命誕生の謎に迫り、ハル・コンピュータが静かに人間に対して反乱を図る姿が異常なまでの緊張感をよぶ、難解で哲学的な作品でした。 「時計じかけのオレンジ」は無軌道に暴力を繰り返す若者を描く前半と、若者を捕えて暴力性を喪失させる手術を施した後の若者の怯えぶりが見事な対比をなし、オチも見事でした。 「シャイニング」は私の一押しの...
社会・政治

男女差別

先ごろフランスで、公的には未婚女性への敬称であるマドモアゼルを使用してはならないことになったそうですね。 女性への敬称はすべてマダムに統一するとか。 要するに女性だけ結婚しているかどうかで敬称を変えるのは男女差別だというわけでしょう。 さん、とか、様など、男女、既婚未婚関係のない敬称を持つわが国から見ると、非常に奇妙な感じがします。 わが国でいえば、奥様か、お嬢様か、どちらかしか存在しないようなものですから。 私はフランス語の知識を持ちませんが、聞くところによると、椅子だとかテーブルだとか、無機物にまですべて男性名詞か女性名詞に分けられるそうですね。 果たして机は男なんでしょうか、女なんでしょうか。 もともと極めてセクシャルな言語なんでしょうね。 わが国でも、看護婦と看護士は看護師に統一され、女医とかいう言い方も一部ポルノ作品くらいでしかお目にかかれなくなりました。 むしろ男女差別意識にはうるさいと思われる作家なんかが、女流作家という言い方に文句をつけないのは不思議です。 今の自由民主主義社会で最も過激な男女差別をくり広げているのは、逆説的ですが、フェミニストやジェンダー研究者など、女...
文学

啓蟄

今日は啓蟄ですね。 啓蟄らしく、20度ちかくまで気温が上がり、今日はコート要らずでした。 私が予言したとおり、涙雨は昨日でやみ、今日は亡父の魂が極楽へと往生するのを寿ぐ陽気になりました。  どこまでも強運な男です。 啓蟄といえば、 啓蟄や 日はふりそそぐ 矢の如く  高浜虚子  と、いう力強い句を思い起こします。 一方、   啓蟄の 蛇に丁々 斧こだま 中村汀女 というのも、どことなく薄気味悪い感じで良いですねぇ。 でも考えてみると、暖かさに土中の蟲どもが這いだしてくるというわけですから、もともと気味の良いものではありますまい。  まぁ、蟲のことは考えず、春の訪れを寿げば良いのでしょうね。中村汀女 俳句入門中村 汀女たちばな出版虚子五句集 (上) (岩波文庫)高浜 虚子岩波書店虚子五句集 (下) (岩波文庫)高浜 虚子岩波書店にほんブログ村 本・書籍 ブログランキングへ ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
文学

辞世のことば

わが国には、死に際して、辞世の歌や句、漢詩などを残す風習がありますね。 思いつくまま並べてみると、 身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂                                                      吉田松陰の辞世です。 明治維新の精神的支柱となった人だけあって勇ましいですね。 風さそう 花よりもなほ 我はまた 春の名残を いかにとやせん       ご存知忠臣蔵の悲劇の殿様の歌です。 腹を召そうという直前、庭先で詠んだとはにわかには信じがたい、狂おしいほどに美しい辞世です。 辞世といったら、浅野の殿様の歌に止めを刺すかもしれません。 散るを厭う 世にも人にも先駆けて 散るこそ花と 吹く小夜嵐 三島由紀夫の辞世です。 ああいう死に方ですから仕方ないですが、どこかわざとらしく、人の心を打ちません。 磐代の 浜松が枝を 引き結び ま幸くあらば また還り見む ぐっと時代がくだって有間皇子の辞世です。 これから処刑されに行くのに、また還り見むというのが哀れをさそいますねぇ。 この世をば どりゃお暇(いとま)に 線香の 煙とともに...
仕事

仕事

今日からとりあえず今週いっぱいは出勤します。 来週の木金が通夜、告別式なので、来週は火曜日あたりから特別休暇を取ろうかと思っています。 それにしても父が亡くなってわずか二日後に、通夜も告別式も済まぬまま出勤するとは、間が抜けていますねぇ。 だいたい虚脱状態の今、まともに働けるんでしょうか。 しかし特別休暇は、実の親が亡くなった場合、連続する7日間までと定められており、出勤しないわけにはいきません。 ここ4日くらい続く風邪も続いています。 私が出勤したら職場のみなさんも驚いちゃうでしょうねぇ。 まぁ、仕方ありません。 生きている者にはそれなりの義理や事情がありますから。にほんブログ村 人気ブログランキングへ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
その他

死に顔

亡父の通夜が3月15日、告別式が16日と決まって、あまりに遠いため、午後実家に死に顔を見に行きました。 静かな顔でした。 線香をあげて顔を見ても、不思議なほど何の感慨もわきませんでした。 冷たい倅ですね。 亡父は西行法師の和歌をこよなく愛していました。 病の床にあって、「山家集」をひもといていたくらいです。山家集 新訂 (岩波文庫 黄 23-1)佐佐木 信綱岩波書店 その辞世、 願わくば 花の下にて 春死なん その如月の 望月の頃 には、少し早かったようです。 しかしせっかちな亡父のこと。 花なんぞ待っていられなかったのでしょう。 それにしてもわが実家には、佃煮にするほど坊主が集まり、檀家の世話人も交えて誰が葬儀委員長をやるだの導師をやるだの、どうでもよいことを話し合っていました。 なるほど葬式というものは、生き残った者のためにやるのだなぁと、感じ入ったしだいです。にほんブログ村 本・書籍 ブログランキングへ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
その他

涙雨

亡父の死を悼むかのごとく、涙雨が時に弱く、時に激しく降っています。 私は通夜と告別式の日取りが決まるのをただマンションで待っているだけ。 実家ではさぞかし大忙しでしょう。 手伝いに行きたい気持ちはやまやまですが、かえって足手まといになるだけでしょうから、実家からのお呼びを待つ他ありません。 実家は日蓮宗の寺院ですが、父が13歳のときに祖父が急死。 それから26歳で住職におさまるまで、ずいぶんと苦労したように聞きました。 しかしその後は、宗門で出世街道をひた走り、全国青年委員長、宗議会議員、総合企画部長、そして日蓮宗宗務総長と、事務方のトップへと駆け上がりました。 引退してずいぶん経ちますが、おそらくは通夜、葬儀も盛大にならざるを得ず、それだけに日取りの決定に時間がかかっているものと思われます。 強運の持ち主だった亡父のこと、日取りさえ決まれば涙雨はきれいに上がり、極楽往生を寿ぐかのような晴天に恵まれるものと信じています。
その他

父の死

今朝早く、母から電話がありました。 父が肝臓がんのため、他界した、とのことでした。  昨日、私は浅草寺病院に父の個室を見舞いました。 浅草寺の五重塔がよく見える部屋でした。 父はモルヒネと睡眠薬の点滴をうけ、もはや痛みを止める以外に手はない、とのことでした。 それでも手をにぎり、「とびおです。お見舞いに来ました」というと、うっすら目を開け、「ありがとう、悪いな」と蚊の泣くような声で返事をしました。 もはやその魂は、あの世とこの世を行きつ戻りつしているかのごとくでした。 浅草には父が行きつけだった鮨屋があり、バーがあり、父が最も愛した場所でした。 最初は慶応病院に入院していたのですが、退院してしばらくし、先月末、再度入院しようという時、慶応病院にはベッドに空きがないとのことで、浅草寺病院を紹介されたのです。 結果的に、父がこよなく愛した浅草で死を迎えることになりました。  不幸中の幸いは、長患いしなかったこと。 誇り高い父には、寝たきりで何年も生きるなど、考えられないことです。 正月にはまだ元気で、少しですがワインなども嗜んでいました。 先月26日に容態が急変。 入院してしばらくは、退院...
その他

週末

冴えない週末でしたねぇ。 体調が悪いということは、こんなにつまらないものなんですねぇ。 咳が出て微熱があるくらいでこんなにしんどいのですから、重病の方のご苦労、お察しします。 加えて父が体調を崩して入院したとかで、自分の体調不良を押してお見舞いに出かけました。 齢71。 色々とがたが来る頃でしょう。 回復を祈ります。
社会・政治

稚性と痴性

かつてのわが国の総理大臣の悪口を言いたくはありませんが、あまりにひどくはありませんか。 思想の柱、友愛の精神が行き届いていないから、鳩山由紀夫を鳩山友紀夫に変えるんだとか。 そんなことをしたって、国民は白けるばかり。 結局友愛なんて口からでまかせかとおもうばかりです。 そして普天間基地の「国外、最低でも県外」という発言。 今になって、なんの目算もなく、とりあえず言ってみたのだと暴露しました。 そのために後輩議員や沖縄県の人々がどれほど傷ついたか。 彼には友愛のかけらもないようです。 さらに東アジア共同体構想。 あれは米国が嫌うことを承知で、中国を中心とする新国家秩序を考えていたのだそうです。 そうなると売国奴としかいい様がありません。 こんなものを一度は総理に担いだ民主党、早く選挙をやってボロ負けしなさい。にほんブログ村政治 ブログランキングへ ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
文学

雛祭り

今日は雛祭り、桃の節句ですね。 実家では、妹がいたため、七段飾りの豪勢なお雛様を飾っていました。 でもあれ、飾るのもしまうのも重労働なんですよねぇ。 しまうのが遅れるとその家の女の子が嫁き遅れるとかいいますね。 ま、何事も季節の行事はぱっと祝ってさっさとしまうのが良いということでしょう。  雛祭る 都はづれや 桃の月  与謝蕪村 この蕪村の句は雛祭りに主眼があるのではなく、桃の月、という春先の月に趣きがあるということでしょうねぇ。 それでも、雛祭る、という文言に、華やかさが添えられています。 都はずれの田舎でも、お雛様を飾って華やいだ雰囲気の中、月をめでようというわけで、二重におめでたいですねぇ。 草の戸も 住み替わる代ぞ 雛の家  松尾芭蕉 こちらは俳聖、芭蕉の句。 自分が住んでいた草の戸、すなわちあばら家も、旅に出て別の人が住むようになれば、お雛様を飾るような華やいだ家になるだろう、という、どことなく寂しいような、旅への執念を感じさせるような句ですね。 旅に病んで 夢は枯れ野を かけめぐる 松尾芭蕉 という、辞世を残し、あくまで旅を棲家として俳句の道に精進した芭蕉らしい句です。 一...
その他

良かった

昨夜は食欲がなく、晩飯を食わずに薬を飲んで18時には床に着きました。 寒気に震えながら寝たのですが、今朝4時には激しい空腹とともに眼が覚めました。 普通に朝飯を食い、また横になりました。 咳も微熱も寒気もすっかり治まりました。 なにはともあれ、良かったです。 多分薬で抑えているだけだとおもうので、この土日は大人しくしていようと思います。 あ、でも床屋には行かなくちゃ。 大分伸びましたから。  それと、夕方16時30分に精神科を予約しているのでした。 結構忙しいですねぇ。
その他

慣れない肉体労働が祟ったのか、昼にいつものように400円の日替わり仕出し弁当を食ったら、激しく咳き込み、トイレに駆け込んであらかた戻してしまいました。 その後も激しい咳と微熱が続き、13:30からの打ち合わせが約1時間で終ると、早退しました。 今週は皆勤だっただけに、残念です。 でもあのまま職場にいても、咳をするばかりで仕事にならなかったでしょう。 人に移したかもしれないし。 帰宅すると、早速かかり付けの内科に行きました。 咳を抑える薬、気管を広げる薬、抗生物質、吸入器などなど、あまたの薬が処方され、三十分ほど前に飲んだら、気持ち悪いくらい咳や喉の痛みが治まりました。 西洋医学、恐るべし。 とりあえず、良くなっても全部飲むように、とのことで、7日分が処方されました。 金曜日に体調を崩すのは悔しいですねぇ。 この週末は安静にしている他ありますまい。 残念。にほんブログ村人気ブログランキングへ ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
仕事

肉体労働

午前中は9時から11時半まで、古くなった机や椅子などを廃棄物品一時保管庫に運ぶ作業でした。 役務契約するほどの量ではなく、そうかといって職員だけで運ぶにはあまりに多い量でした。 しかも素人が肉体労働をする時の常で、ほとんど休憩をとらずに一気に終わらせようとするため、作業終了直後から腰痛や筋肉痛に苦しむことになります。 今、昼休みですが、体のあちこちが痛みます。 肉体労働のプロは、一時間半に一回くらい休憩をとり、ゆっくり茶など飲み、菓子など食いますね。 甚だしきに至っては、昼間っから生ビールを飲んだりしています。 それで午後仕事になるんかいなと思いますが、汗でアルコールが抜けるから大丈夫なのだとか。 これから午後の半日がしんどそうです。 でも今週は今のところ皆勤なので、早退などして半端に休暇を消費しないようにしたいものです。にほんブログ村 人気ブログランキングへ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
文学

一九三四年冬ー乱歩

今日は演出家・脚本家・小説家など、マルチな才能を開花させた才人、久世光彦の忌日です。 たしか2006年だったと記憶しています。  私がこの人の作品として強い印象を残しているのは、「一九三四年冬ー乱歩」です。 彼を語るとき欠かせない、「時間ですよ」などのドラマは、ほとんど覚えていません。  「一九三四年冬ー乱歩」は、スランプを脱するために都内某ホテルに宿泊し、そこで幻想的な経験をする江戸川乱歩を描いたもので、単なる幻想譚としてだけではなく、江戸川乱歩の精神的な苦悩がよく描かれていて見事でした。 当時直木賞候補になりながら、直木賞のレベルを超えている、という奇妙な理由で受賞を逃して話題になりました。 そんな理由じゃ、文句も言えますまい。 当時私は大学生で、通学の地下鉄の中でこの小説を読んでいたのですが、不覚にも涙をこぼしそうになり、慌てて途中の駅で降り、トイレに駆け込んだことを、鮮明に思い出します。 定命は天の知るところとはいうものの、惜しい人を亡くしたものです。一九三四年冬―乱歩 (新潮文庫)久世 光彦新潮社時間ですよ 1971 BOX1 森光子,船越英二,松山英太郎,松原智恵子,堺正章...
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