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社会・政治

餓死

先般、60代の両親と30代の息子が自宅アパートで餓死していた事が発見されたのは、大きなニュースになりました。 飽食の国、日本では、多くの人々が過剰な量の食事を摂取しては体重増加に悩み、フィットネスなどで進まない自転車をこいだりして自己満足に浸っています。 それが、餓死。 アパートには食料が全く無く、現金も数円しか無かったというから、徐々に衰え、死に向かっていくその精神状態は凄絶なものであったろうと推測します。 なぜ生活保護を申請しなかったのか、とか、ホーム・レス向けの炊き出しに行けばよかったのに、とか、思うところはありますが、死者を鞭打つようなことは止めましょう。 人様の世話にはなりたくない、という彼らなりの矜持があったのでしょう。 日本でもわずかながら、毎年餓死者が出ています。 ネグレストや虐待の結果、という案件もありますが、数が多いのは50代男性だそうです。 昭和56年以降、餓死者の統計をとっているようですが、バブル崩壊までは毎年15人前後だったのが、バブル崩壊後、一気に80人前後まで増え、その後30人程度まで落ちましたが、高止まりしているようです。 50代の男性が多いというのは、...
その他

ロスト・アイランド

予告編にだまされちゃいましたねぇ。 「ロスト・アイランド」。 家族が無人島に流れ着き、島の秘密に怯えるホラーかと思ったら、家族愛を歌ったアドベンチァー物でした。 ドイツからカリブ海にバカンスを楽しみに来た家族。 家族と言っても、幼い男の子と女子高生は母親の連れ子で、義父となるべき人とはまだ婚姻を結んでいません。 この旅行で家族として新生を果たそうとする中年男の夢は、無残にも砕かれます。 クルーザーの船長が大いなる自由人というべき破天荒な男で、クルージングに出かける前の晩、ポーカーで負けて船をギャングの親分に奪われてしまいます。 船長は船をとられてなるものかと、夜中、ドイツの一家四人を乗せたまま夜逃げ。 しかし海賊稼業もやっているギャングに船を奪われ、ゴムボートで海に投げ出され、無人島に漂着します。 テンポが早く、悲惨な状況にも関わらず底抜けに明るく、家族で楽しめる娯楽作に仕上がっています。 1970年代末、私は両親に連れられてよく銀座や日比谷の映画館に行きました。 その頃、「ジョーズ」や「スター・ウォーズ」などと並んで、「アドベンチャー・ファミリー」とか「サヴァイバル・ファミリー」とい...
その他

ステイト・オブ・ウォー

冷たい雨に閉じ込められて、寒々しい戦争映画を鑑賞しました。 「ステイト・オブ・ウォー」です。 1982年、私が中学一年生の時に勃発した英国とアルゼンチンとの間のフォークランド紛争が、敗れたアルゼンチンのある兵士の視点で描かれます。 たしか、アルゼンチンが突如フォークランド諸島に攻め込んで占領したかと思うと、鉄の女サッチャーの強い意志で直ちに反撃、わずか一ヶ月程度でアルゼンチンが降伏したように覚えています。 今まで色々と戦争映画を観てきましたが、侵略した側が、あれほど貧相な装備、低い士気、滅茶苦茶な上官だったためしがありません。 南極に近い寒い島で、道路も舗装されておらず、不潔そのものです。 私など、あそこへ兵士として送り込まれたら、一夜で発狂して敵味方関係なく自動小銃を撃ちまくり、殺害されるでしょう。 あれじゃあ近代化された装備を持つ英国軍に勝てようはずもありません。 戦闘というよりひたすら退却するアルゼンチン軍。 その間も、空爆や戦車などで次々に血祭りに挙げられていきます。 絶望的な状況。 現代、一緒にフォークランド紛争を戦った仲間が自殺を図り、意識不明に陥ります。 そしてテロップで...
映画

JIGSAW

昨夜は「JIGSAW」を鑑賞しました。 このタイトルを冠した作品はこれで全て観たことになります。 これで12作。 今作はイタリアを舞台にしたサスペンス。 謎の猟奇連続殺人事件が発生し、刑事がその謎を追うというもの。 かなり王道を行くサスペンスで、物足りない感じが残りましたねぇ。 犯人はどうやら殺した相手の腕だったり足だったりを切断しており、刑事はそこから完璧な剥製を作ろうとしているのではないかと推理します。 そこに同僚で癌のため入院中の初老の刑事が少年時代を過ごした孤児院の記憶が暗い影を落とします。 まぁ、ホラー好きには真っ当すぎる物語ですが、サスペンスをお好みの向きには面白いかもしれません。JIGSAW ジグソー ルイジ・ロ・カーショ,ルシア・ヒメネス,ユウセビオ・ポンセラ,ホセ・アンジェル・エギド,サイモン・アンドルーアルバトロスにほんブログ村映画 ブログランキングへ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
社会・政治

差別語

渋谷の東横のれん街で、74歳の老女が61歳の女に突然切りつける、という嘘のようなニュースに接しました。 老女は福岡の精神病院に入院しており、知人と会うため外泊許可を得て上京したそうです。 老女曰く、「じろじろ見られて腹が立った」そうで、なぜ刃物を所持していたかについては、「何かがあった時に戦うため」だそうです。 どういう病名で入院していたのか知りませんが、こういう事件が起こると、精神障害者への差別が助長されるので困ります。 気違いに刃物、とは言いますが、そのまんまですねぇ。 ちなみに気違いというのは差別語だそうで、以前、小説でこの言葉を使ったら、編集者から書き直しを命じられました。 例えば障害者手帳。 身体障害者手帳には、身体障害者手帳と明記されていますが、精神障害の場合、障害者手帳としか書かれていません。 別に隠しだてするようなことではありますまい。 しかも最近、害の字の語感がよろしくないということで、障がい者と書こうと言っている人々がいます。 馬鹿馬鹿しいですねぇ。 言葉を隠したって、実体は変わりません。 盲とか言ってもだめで、目の不自由な人と言え、とか、士農工商サラリーマンとか言...
文学

外科室

私の中学時代の友人が、山形大学医学部附属病院で外科医をやっています。 たまたま彼が出張で東京に来るというので、明日、会う予定になっています。 私と彼は、中学時代、互いを意識しあう仲でした。 1学期に彼が学級委員をやれば、2学期は私。 3学期はどちらかの取り巻きがやるという具合。 女子生徒が男子生徒の人気投票をやれば、彼が1位で私は僅差で2位でした。 彼は学力優秀、スポーツ万能の優等生タイプで、私は斜に構えた変人タイプ。 でも二人で話をするのは、楽しいことでした。 外科医というのは体力も要るし知力も要るし、まして人の命に関わる仕事で、ずいぶん苦労も多いようです。 思い立って、何十年ぶりかで泉鏡花の「外科室」を読み返しました。 以前、坂東玉三郎監督、吉永小百合主演で映画化され、50分の短編といことから、入場料1,000円ということが話題になりました。 「外科室」は、外科手術を受けることになった伯爵夫人が、麻酔をかけるとうわ言で秘密を漏らしてしまうから麻酔は嫌だ、と拒否します。 周りはずいぶん説得しますが、外科医はおもむろにメスを取り、麻酔なしで手術を始めます。 メスが骨に達した時、伯爵夫人...
その他

23年

平成元年2月24日、昭和天皇の葬儀である大喪の礼が行われました。 あれから23年経つんですねぇ。 冷たい雨の降る寒い日でした。 あの時、日本国家としての葬儀である大喪の礼の前、会場となった新宿御苑には鳥居が建てられ、皇室の私的儀式である大喪儀が行われました。 その後大喪の礼に移行する際、宗教色をなくすため鳥居を白い布で隠すという馬鹿げたことをしていましたね。 時あたかもバブル絶頂で、わが国の偉容に恐れをなしたか、この儀式に参列した要人は、王国なら国王もしくは王子、共和国なら大統領、国家元首クラスの非常に多くの人々が昭和天皇の崩御を悼みました。 皇居内に殯宮(もがりのみや)と呼ばれる仮の御陵が定められ、昼夜を分かたず、崩御から一カ月以上、大喪の礼までの間、皇族や宮内庁職員など、誰か1人は殯宮で祈りを捧げ続けました。 あの時、私はどの程度神道の様式が取り入れられるのか興味を持ちましたが、驚くほど古式ゆかしいもので、しかもそれはほとんど公開されない、という神秘的なものでした。 世界は、ハイテクの国日本で、土俗的とも神秘的とも言うべき儀式が続けられていることに驚きを隠しませんでした。 また、大...
社会・政治

言うだけ番長

言うだけ番長という素敵なあだ名をつけられた前原民主党政調会長。 しかしご当人はこのあだ名がお気に召さなかったらしく、さかんに言うだけ番長と書きたてた産経新聞に対し、今後は取材に応じないし、記者会見の席からも締め出す、と宣言してしまいました。 日頃産経新聞とは仲が悪い朝日新聞も、記者クラブの幹事という立場から、前原番長に強く抗議したそうです。 前原番長は、ペンによる暴力だ、とご立腹のご様子。 大人げないですねぇ。 管前総理はイラ管、鳩山元総理は宇宙人、麻生元総理は漢字が読めない、古く、中曽根元総理は風見鶏、宇野元総理は指三本などと、それぞれ洒落の効いたあだ名がつき、マスコミがつけるあだ名に一々文句を言うような閑な政治家はいませんでした。 マスコミが権力を握る与党の大物を揶揄するのは、それが飯の種だからで、大げさに言えば表現の自由ということになりますが、報道されることによって良くも悪くも世間から認知されるのですから、政治家はうまくマスコミを利用すればよいのです。 そういう意味で、今回の前原番長のやり方は、いかにも下手ですねぇ。 これでは自分は総理の器じゃないし、もし総理になったら言論弾圧も...
精神障害

だるい

ここ10日ばかり、体が重くてだるく、微熱がある日々が続いています。 しつこい風邪なのでしょうか。 今日は出勤はしたものの、だるさに耐えられず、15時から2時間休暇を取って早退しました。 なんだか私が壊れていく音が聞こえるような気がします。 うつ病を発症したときも、風邪のような症状が続き、休みがちになり、ついには長期病気休暇となりました。 もう長く休むのは嫌ですねぇ。 家にいても自責の念にばかりかられ、心が休まらないのですよねぇ。 もしかしたら年度末病かもしれません。 20年も公立の研究機関で事務をやっていると、年度末の雰囲気を感じただけで、憂鬱な気持ちになるのですよ。 だから桜の時期は嫌いです。 決算事務の真っ最中ですからねぇ。 しかも大学にしても研究所にしても、なぜか広い庭にたくさんの桜が植わっているのですよねぇ。 某国立大学に勤務していたとき、連日の深夜残業に加えて、学生が花見で大騒ぎし、本部事務局のトイレを借りに来てげろ吐いて倒れていたり、うんざりしましたっけ。 まずは年度末の決算祭りが終るまで、だましだまし様子を見るしかなさそうです。にほんブログ村人気ブログランキングへ ↓の評...
社会・政治

レイブル

現代社会に暗い影を落としている要因の一つに、多数の引きこもりやニートの存在があげられます。 一説には、引きこもりとニートを合わせて100万人とも言われています。 しかし厳密に言えば、引きこもりとニートは異なります。 ニートは就労も就学もしておらず、就職活動もしていない15歳から34歳の若者、と定義されています。 しかし引きこもりは、家に引きこもって外に出ようとしない、あるいは出られない、という人々で、ニートよりも深刻であり、精神障害が疑われます。 もし重い精神障害であれば、まずは精神科を受診し、精神障害の治療を目指すべきでしょう。 治癒が困難な場合、障害者年金で暮らすことで、少なくとも親への経済的依存からは抜け出せます。 また、ニートにしても、35歳になったら突然働き始めるはずもなく、35歳以上の高齢ニートはすでにより深刻な問題になりつつあります。 そこで、大阪府と大阪のNPO法人がこれらの問題解決に一歩踏み出しました。 引きこもりやニートは基本的に納税しておらず、それどころか生活保護などのセーフティ・ネットによって生活している場合が多く、そうでない場合は親の経済的保護の下に生活してい...
社会・政治

ブエノスアイレス

アルゼンチンの首都、ブエノスアイレスで、朝の通勤列車が駅に衝突、少なくとも40人が死亡、約550人が負傷したというニュースが飛び込んできました。 ブレーキ故障が原因ではないかと言われているそうです。 わが国でも福知山線事故が記憶に新しいところです。 事故というのはある一定の確率で必ず起こるもの。 絶対に安全な交通機関も場所もあろうはずがありません。 話は変わりますが、昔、「ブエノスアイレス」という映画がありました。 トニー・レオンとレスリー・チャンの2大香港スターが、ブエノスアイレスで暮らすゲイ・カップルを演じた作品で、「恋する惑星」で知られるウォン・カーウァイ監督がカンヌ映画祭で最優秀監督賞を受賞したことから、一躍有名になりました。 けんか別れしては仲直りするゲイ・カップルがじれったかったですねぇ。 やや退屈な文芸作品ですが、観終わって、しみじみとした印象を残しました。 素晴らしい名作だとは思いませんでしたが、印象深い佳品だなぁと思いましたねぇ。 何しろ突然白黒になったり、独特のカメラ・ワークが映像に陰影を与えていました。 一部にカルト的なファンがいるというのも頷けます。 後日、トニ...
社会・政治

竹島の日

今日は竹島の日なんだそうですね。 2005年、島根県が竹島の領有を告示してから100周年となるのを記念して、条例で定めたそうです。 もちろん、当時韓国世論は激高しました。 わが国ではそんな日が制定されたことも周知されず、まして自治体が独自に制定したこともあって、シラケムードが漂いました。 その当時の新聞各社の社説を読むと、朝日新聞が、日韓共同統治を提案しつつ、でも韓国が応じないだろうからいっそ島を韓国に譲ってしまったらどうかと夢想する、なんて呑気なことを書いているかと思うと、読売や産経のように、絶対に譲歩してはならない、と書いていたり、色々です。 でも総じて、わが国では北方領土と比較して、竹島の領有問題への関心は薄いですね。 じつを言うと私もあんまり関心がありません。 実効支配しているのは韓国ですし。 面白いのは、慶尚南道馬山市が、竹島の日に対抗して対馬の日を制定したことです。 しかし韓国政府は対馬の領有は主張していないため、馬山市に対馬の日を廃止するよう求めているとか。 国と自治体で立場が違い、しかも自治体のほうが強硬というのが面白いですね。 30年前の英国とアルゼンチンの間で起きた...
文学

三好作品の教材

三好達治の詩に、「郷愁」という作品があります。 蝶のやうな私の郷愁!......。 蝶はいくつか籬(まがき)を越え、午後の街角に海を見る......。 私は壁に海を聴く......。 私は本を閉ぢる。 私は壁に凭れる。 隣りの部屋で二時が打つ。 「海、遠い海よ! と私は紙にしたためる。─ 海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。そして母よ、仏蘭西人の言葉では、あなたの中に海がある。」 海という文字には確かに母が潜んでいますね。 で、フランス語では、母はmere(メール)。 そして海はmer(メール)。 二つの言語で、それぞれ海と母が単語に組み込まれています。 母なる海、とかいう言い方は、万国共通のようです。(ただし、海に面している国の言葉に限って) それにしても、「郷愁」というタイトルで海と母を登場させるとは、三好先生もお人が悪い。 そんことやられちゃ、ぐぅの音も出ません。 気持ち悪いですねぇ。 でも「郷愁」、人気あるんですよねぇ。 不思議。 それに比べて、教科書で習った「雪」は見事でしたね。  太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。  次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。短い...
社会・政治

泥仕合

河村たかし名古屋市長が、「南京大虐殺はなかった」と発言して中国の怒りを買っていますね。 南京大虐殺については、大虐殺派、小虐殺派、否定派、三者入り乱れての泥仕合が何十年にも渡って続けられています。 事件当初、中国国民党は2万人程度の虐殺が行われたとして国際連盟に訴えましたが、国際連盟はこれを黙殺しました。 その後中華人民共和国が成立しましたが、毛沢東はほとんど南京大虐殺に興味を示さず、言及することもありませんでした。 その後中国政府は20万人虐殺と言いだし、現在では30万人虐殺と言っています。 わが国では、南京大虐殺を認める学者でも、中国政府が唱える30万人を支持する者はいません。 なぜなら、当時の南京市民が25万人前後と見られており、それら全員を虐殺しても、30万人には遠く及ばないからです。 現在、わが国の学者やジャーナリストでは、20万人程度の大虐殺があったと唱える者、3万人程度の小虐殺があったと唱える者、ゲリラ兵の殺害及びゲリラ兵と誤認して100人単位の民間人への虐殺があったが、ゲリラ兵という存在は当時知られておらず、国際戦時法に違反することから、正当防衛と考えられ、虐殺は存在し...
思想・学問

赤ちゃんと猿

人間の赤ちゃんと10歳くらいのチンパンジー(人間の高校生くらい)とで、面白い実験をしたそうです。 すなわち、女性がペットボトルのジュースをグラスに注ぐ映像を見せると、チンパンジーはジュースにばかり目が行くのに対し、人間の赤ちゃんは女性の顔ばかり見ているというのです。 このことから、人間は生まれながらにして他人の顔色を窺うようにできていると言えるのではないか、と推測されるそうです。 でもこれ、わざわざ実験しなくても、大方の人は経験的に知っていることですよねぇ。 1920年代後半にホーソン実験によって人間関係論が唱えられ、作業能率の向上には良好な人間関係が不可欠だ、と、E.メイヨーが結論付けた時、西洋人はあっと驚いたそうですが、私たち日本人はそんなことに驚くことにあっと驚きます。 当たり前でしょうが。 嫌なやつと働くよりも気心知れた相手と働くほうが生産性が上がるに決まっています。 欧米人は労働者をロボットだとでも思っていたのでしょうか。 そんなことでよく産業革命を成し遂げてきましたねぇ。 赤ちゃんとチンパンジーの実験にも、同じ匂いを感じます。 科学的な実験というもの、本当にあっと驚く結果を...
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