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文学

まだまだ暑い日が続きますが、昨日は立秋だったのですね。 今日から暑さも残暑。 過ぎる時の早さを嘆くのは私のよくするところではありませんが、そういう気分も理解できなくはありません。 秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる  藤原敏行 立秋の頃の気分を詠んだ歌といえば、この歌にとどめを指すでしょう。  古今和歌集に所収の、あまりにも有名な歌です。 秋の気配を風に求めた斬新な歌で、さぞかし良い涼風が吹いたのでしょうね。 和歌の世界で立秋に秋を感じても、日々の生活を送るうえでは、まだまだ暑くて不快です。  それでも、仕事帰りなど、確実に陽が短くなっているのを感じます。 冬がしつこいのに比べ、夏は儚いですねぇ。 もっとも夏がしつこかったら、暑くてやれませんが。新版 古今和歌集 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)高田 祐彦角川学芸出版 ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
社会・政治

ロンドン暴動

ロンドン北部で暴動が起きたそうです。 黒人男性が警官に発砲、射殺したことに対する抗議だとか。 黒人男性の容疑や、銃を所持していたのについては今だ発表されていないそうです。 事件が起きたロンドン北部は、低所得者層が多く住み、人種も多様で、警察に対する不信と反感がもともと強かったことが暴動の原因になっていると思われます。 私の推測ですが、意識しないうちに、人種差別的な対応をロンドン警察が取ったのではないでしょうか。 また、安い労働賃金で働く移民は給料を上げて欲しいという不満が、元々の英国人でそういった労働に従事していた労働者は移民に仕事を分捕られた、という不満が鬱積していたのではないでしょうか。 暴徒は火炎瓶をなげ、警官に負傷者が出て、警察車両や取材の車、二階建てバスなどが炎上した模様です。 無残な写真です。 商店なども暴徒300人に略奪されたそうです。 ひどい火事です。 英国のような高度に発達した自由民主主義社会で、このような暴動が起こるとは、にわかには信じがたいですねぇ。 殺された黒人男性がどんな罪を犯し、どのような状況で殺されたのかを明らかにし、警察に瑕疵はなかったのか、検証しなけれ...
社会・政治

Japan passing (日本素通り)

米国が9月に予定されているわが国首相の訪米の日程調整を拒否している、との新聞記事を読みました。 菅総理が6月に退陣表明したことと、米国が推進維持を守っている原発から日本が手を引くような発言をしたこと、それに普天間基地の移転に関し、日本政府と沖縄県で今だ合意を得られていないことなどから、日米首脳会談を開いても実のある結果は期待できないうえに、菅総理と何らかの合意をしても次の政権で反故にされる可能性が高いということが理由のようです。 また、米国債の格付けがAAAからAA+に引き下げられたことに伴う経済問題について、欧米各国は緊密に連絡を取っているのに、巨大経済大国にして現在異常な円高を維持している日本政府は無視されているとか。 自民党政権時代には有り得なかった、Japan passing (日本素通り)がいよいよ激しくなっているようです。 かつて日本は強力な経済力によって、Japan bashing(日本叩き)を受けましたが、今や叩く価値もなく、素通りすればよいというところにまで、愚弄されるに至りました。 これはもちろん、中国をはじめとするインドやブラジルなどの新興国が急成長し、相対的にわ...
映画

ルール・オブ・デス

暑い夏の午後、「JIGSAW ルール・オブ・デス 」をDVDで観ました。 倉庫のような広い密室に閉じ込められた男女14人。 分けも分からず連れてこられ、変態野郎のゲームに参加させられます。 いくつかのルールがあり、それを破ると首に付けられた金属製の輪が電流を流すのか、死んでしまいます。 で、一人だけ生き残れるというゲームで、疑心暗鬼の恐怖に巻き込まれるというわけです。 最近食傷気味のソリッド・シチュエーション・スリラーですが、名作「SAW」シリーズのような緊迫感もなければ「NAKED」シリーズのような陰惨な感じもなく、テレビの二時間ドラマみたいな感じです。 ラストはじつに分かりやすいオチが用意されており、さっぱり、という感じです。 この手の映画にはもっとおどろおどろしい感じがないと、観ていて長く感じますよ。JIGSAW ルール・オブ・デス エイルサ・マーシャル,マイケル・マクラファーティ,デヴィッド・ヒグレン,ブラッド・カルヴァー,キム・エステス,ケイス・フォスター,オースティン・ハイスミス,ジェフ・アティック,イヴ・シガール,サラ・トムコ,ガブリエル・コワン,ケリー・ジョンソン,ブラ...
社会・政治

同性婚

米国、ニュー・ヨーク州で同性同士の婚姻が可能になったそうですね。 すでに米国のいくつかの州では同性愛者の婚姻が法的に認められているところ、最も同性愛者の比率が高いとされる大都会でこれが認められたことは、他の州にも影響を及ぼすでしょう。 決め手となったのは、教会が同性愛者であることを理由に挙式を断っても、同性愛者は訴訟を起こしてはいけない、という条項を加えたこと。 キリスト教は同性愛を禁じているので、教会や熱心なキリスト教徒もこの条項のおかげで、公正と平等の観点からやむなく賛成したものと推測します。 少なくともこれで法的には、同性愛者は日陰の花ではなくなったわけです。 同性愛の皆様には申し訳ありませんが、異性愛者として同性愛を扱った文学、芸術を愛好する者としては、背徳の香りや淫靡な感じが薄らいで、少々残念な感じがします。 わが国では同性同士の婚姻は認められていないため、同性愛者がパートナーと法的に繋がるため、養子縁組をするのだとか。 それはそれで奥ゆかしい感じがして、好感が持てます。 同性愛者の婚姻というのは、どこかしっくりこないというか、権利意識ばかりを叫んでいるイメージがあります。 ...
社会・政治

全国に先駆けて、千葉県産の早場米が原発事故による汚染に襲われているかどうか、検査が始まりました。 私は千葉県に越してきて10数年、地元の物を食おうと、千葉県産コシヒカリばかりを食らってきました。 米に限らず、野菜でも果物でも魚でも肉でも、ことごとく千葉県産の物を食すようにしています。 幸いにして千葉県は、漁場にも恵まれ、温暖な土地柄から取れない作物は無いと言っていいくらいです。 ウニやマンゴーも取れるのですよ。 わけても千葉県多古町産の多古米は、宮内庁御用達の高級ブランド米です。  歯がゆいのは、豊かな収穫があるにも関わらず、あまり宣伝したりたくさん収穫しようと努力していないように見えることです。 隣に東京という大消費地を抱え、遮二無二努力しなくても暮らしていけるせいかもしれません。 その千葉県の早場米、検査結果が待たれるところです。 千葉県産の米が食えないということになると、おそらく東日本の作物は全滅でしょう。 どうか汚染されていませんように。 千葉県産 こしひかり 5kgユアサ・フナショクユアサ・フナショク千葉県 多古産コシヒカリ 5kgユアサ・フナショクユアサ・フナショク ↓の評...
思想・学問

弥陀めに聞けば

かつてわが国には、寺院に属せず、宗派も定めず全国を修行して歩く遊行僧という坊主たちがいました。 乞食坊主と言ったほうが実態に近いかもしれません。 そんな中、木喰(もくじき)上人と呼ばれる、彫刻家にして和歌というより狂歌にちかいユーモラスな歌を詠んだ僧がいます。 仏法に こりかたまるも いらぬもの 弥陀めにきけば 嘘のかたまり 仏教者の作るものではありませんね。 仏法にこだわったって仕方ない、仏は嘘ばっかりついている、ということでしょうか。 相当なひねくれ者だったと見えます。 そして彫るものはというと、こんな感じです。     歌と一緒で、ユーモラスですね。  念仏に 声をからせど音もなし 弥陀と釈迦とは 昼寝なりけり 大胆で豪快な歌ですね。 鬼面人を驚かすが如き行いを好んだようです。 歌や仏像を見ていると、この人は宗教家というよりは、やんちゃな芸術家だったのではないかと思います。 リベラル・アートとしての芸術という概念は、明治時代に至るまでわが国には存在せず、西周がこれを藝術と訳してから、職人とは違う、おのれの魂に忠実な芸術家というものが生まれたわけで、木喰上人のごときはおそらくおのれ...
映画

JIGSAW デビルズ・ゲーム

昨夜は「JIGSAW デビルズ・ゲーム」を鑑賞しました。  殺人動画を作製、販売する殺人鬼のインタヴューに成功した映像作家。 殺人鬼の話を聞き、その動画を観るうちに、殺人鬼にのめり込み、他のことが考えられなくなります。 「ステーキを食いたければ牛を殺さなければならない。しかし多くの人は肉を食いたがるが、牛を殺すやつのことは考えない。殺人も一緒だ。殺人現場を見たがるが、自分が殺すことは考えない」 これが繰り返し語られます。 次第に殺人鬼の幻想に執りつかれる映像作家。 殺人鬼の言葉を聞き、殺人動画を観た者はみな、精神を蝕まれていきます。 自由自在に現れ、映像作家とその家族や友人を惑わす殺人鬼。 どこまでが本物の殺人鬼で、どこからが殺人鬼の幻なのか、わけがわからなくなります。 あるいは殺人鬼は存在しないのか、生霊なのか。 全身黒尽くめの殺人鬼がスタイリッシュに描かれ、観る者を幻惑します。 そして悲劇的なラスト。 良く出来た心理サスペンスです。 一見の価値ありです。JIGSAW デビルズ・ゲーム ダグラス・A・レインアルバトロス ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
文学

「高野聖」現代語訳?

かっくりげえっちゃいました。 WEB版で、泉鏡花の「高野聖」の現代語訳なるものが大枚300円の値をつけて売っていたのです。 お気は確か? 泉鏡花といったら、明治から昭和初期にかけて活躍した近代作家で、当然現代語で書かれているのですよ。 わが国の近代幻想文学の親分みたいな人で、文体は独特の流麗なもので、それを読むとほとんど生理的快感をすら覚えるような、美しい文章です。 で、WEB版の「高野聖」、購入はしませんでしたが、あらすじがHPに書いてあったので、読んでみると、要するに「高野聖」の抜け殻のようなもの。 この調子で現代語訳をしてあるのだとすれば、本物のビールが飲みたいのにノン・アルコール・ビールを頼んでしまったようなもの。                ↓      「高野聖」現代語訳の販売サイトです。 「高野聖」は高野山の一番下っ端の坊さんが、布教や勧進のため、全国を飛び回っているところ、飛騨の山中で謎の美女が住む家に一晩の宿を乞い、そこから美女の魔性に惑わされる様が、悪夢のような美しさで描き出される、幻想文学の名作です。 少々読みにくいと思っても、我慢して読んでいるうちに、必ず惹き...
文学

我もむかしの

職場復帰して1年3カ月。 淡々と日々を過ごすのは誠に平穏で、素晴らしい日々です。 しかし欲を持つのが人間。 物足りなくもあります。 こうしてただ生きていけば、平穏ではあるもののつまらなくもあり、先は見えています。 古人のほとんどがそうであるように、私もまた、老いて死に、冷たい石の下で忘れ去られていくのでしょう。 それはまた、私の望むところでもあります。 私がこの世に生きて在ったという痕跡をすべて洗い流して、時の流れとともに忘れ去られたい、という欲求は常に失うことがありません。 その一方、生きて在った印を、この世に永遠に残したい、という大それた欲求をも忘れられないのですから、私と言う者、つくづく因業に生まれついているものと見えます。 たれかまた 花橘に 思ひいでむ 我もむかしの 人となりなば 新古今和歌集に所収の藤原俊成の和歌です。 私もむかしの人になり忘れられれば、たちばなの花が咲いても誰も思いだしてくれないだろう、というほどの意味かと思います。 橘は夏に小さな花を咲かせるので、これは夏を詠んだ歌でもあります。 生命力が溢れ、しみじみとした風情が似合わない夏の歌に仮託して無常感を謳い上...
社会・政治

開拓魂

なぜ日本はあの無謀な戦争に突き進んでいったのか、という反省や分析は、よく目にするところです。 しかし、なぜ米国は、あのタフな戦争に突き進んでいったのか、という言説には、あまりお目にかかれません。 戦争は相手がなくてはできないので、こちらの事情だけではなく、あちらの事情も探ることが、今後の平和維持に役立つでしょう。 明治31年、ハワイ王国は米国に侵略された末、併合されます。 ハワイ王国は米国の脅威に立ち向かうため、同じ有色人種の日本政府との連邦化を望みますが、日本政府はこれを丁重に断っています。 また、米国がハワイを併合しようとした際には、日本人居留民保護の目的で軍艦を派遣し、米国軍艦のすぐ横に係留して米国をけん制するなど、ハワイ王国の独立維持に尽力しますが、さすがに米国と一戦交える覚悟はなく、引き上げます。  この時すでに、太平洋を挟んだ新興帝国主義国家の日本と米国は、いずれ戦う運命にあることを予感させたでしょう。 その他米国はメキシコと戦って南部諸州を併合し、スペインと戦ってフィリピンを手に入れ、グァムなど太平洋の島々を平らげていきます。 そしてその先には、日本や朝鮮、中国などのアジ...
映画

NAKED

最近はまっているNAKEDシリーズの第1作「NAKED」を昨夜鑑賞しました。 シリーズ物は最初が一番面白いと言いますが、本当にそうですねぇ。 基本は森の中でのマン・ハンティングなのですが、第1作は獲物にされる女、ハンターの男、それを取り巻く人々の人物造型がしっかりしていて、違和感なく物語に入り込めました。 ラストも衝撃でしたね。 米国、ニューメキシコ州の田舎町、テキサスからストリッパーとして出稼ぎに来た若い女が、生活苦のため、売春を始めます。 しかし最初の客が、町一番のハンターであり、しかもこっそりマン・ハンティングを楽しむ犯罪者だったのです。 女が気付くと、全裸で森の中にいます。 そこへハンターが寄ってきて、15分やるからできるだけ遠くへ逃げろ、と言い、15分後、恐るべきハンティングが始まります。 この女、じつにしぶとい。 腕利きのハンターを翻弄します。 そして衝撃の結末。 ラストは観てのお楽しみです。NAKED-ネイキッド- トム・エバーハード,クリスティーヌ・バスケスアルバトロス ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
社会・政治

ソマリア

アフリカ東部の国、ソマリアで干ばつと内戦の二重苦が原因で、深刻な飢饉が起きているそうです。 ソマリアの内戦はもう30年にも及んでおり、様々な部族やイスラム過激派が合従連衡を繰り返し、途中米軍を中心とする国連PKO部隊が介入したり、隣国エチオピアが介入したり、イスラム・テロ組織、アル・カ・イーダが潜伏したり、無政府状態の大混乱が続いているとか。 援助を必要とするソマリア人は370万人にも及ぶそうですが、今ソマリアで勢力が強いイスラム過激派のアッシャバーブは何を思ったか、自国には飢饉は発生していない、として援助を拒否。 武装したアッシャバーブの前に食糧も水も届けられない、という悲惨な状況が続いているそうです。 わが国も現在震災と原発事故の対応に四苦八苦しているわけですが、少なくとも被災者が飢え死にするということは考えられません。 また、最初は天災だったが後に人災に変わり、今では菅災としか言いようがない状態になった、とマスコミは嘆いています。 そんなことが大したことではないと思えてくるような、ソマリアの惨状です。 干ばつは天災でしょうが、元々は内戦が国を貧しくした原因です。 しかも30年も、...
文学

TSF

わが国では、「ベルサイユのばら」だの「リボンの騎士」だの「転校生」だの、近いところでは新垣結衣と舘ひろしが入れ替わるドラマ「パパと娘の七日間」など、TSF(transsexual fantasy)と呼ばれる男女が入れ替わったり、女性が男性として活躍するお話がたくさんありますね。 TSFの本格的な物語の最初は、平安後期に成立したと伝えられる「とりかへばや物語」でしょう。 関白左大臣に男女一人づつ、子どもができます。 姫は活発で男らしい性格、若君は内気でおままごとなどを好む女性的な性格。 そんな二人の様子を見て、父関白はとりかへばや、と思いつき、姫を若君として、若君を姫君として育てることにします。 いたずらのようなこの方針、思いのほかうまくいって、若君は男として朝廷に出仕、出世街道をひた走ります。 姫君は姫君で、女として後宮に勤めます。 しかし、姫君は上司の女東宮に懸想してしまいます。 ついに、素性を明し、女東宮と通じてしまいます。 一方若君は、同僚の宰相中将に女であることを見破られたうえ関係を迫られ、彼の子を宿してしまいます。 本当ならこれで若君も姫君も身の破滅ですが、ここで二人は相諮り...
社会・政治

学習

来年度から子ども手当を廃止し、児童手当を復活させることで与野党が合意したそうですね。 民主党、選挙の時の目玉政策、次々と諦めていってます。 普天間基地の移設では鳩山前総理が国外最低でも県外という無理めな主張を引っ込めて、結局は自民党政府と米国が合意し、沖縄県が受け入れた辺野古に戻りました。 ただし、沖縄県がせっかく一度は受け入れたものを、民主党政権への不信からか、白紙に戻せと頑張っており、自民党政権下よりも事態は難しくなったままです。 高速道路無料化と言う話も、最近聞きませんし、八つ場ダムの工事がどうなったのかさっぱりわかりません。 事業仕分けによってあぶりだすといった霞が関埋蔵金なるものも、幻であったことが知れました。 脱官僚と言って広げた国家戦略局という大風呂敷も立ち消えに。 そんな二重行政こそが無駄だということを学習したのでしょう。 日米関係偏重から日中関係重視へと舵を切ろうとした外交も、日本と軍事同盟を結ぶ米国と、米国の仮想敵国である中国を同列に論ずる愚かさに気付いたのか、近頃では日米同盟の深化を叫ぶ声が多いようです。 政権をとっておよそ2年、結局民主党が学んだことは、マニフェ...
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